「普通の人の選択も見たかった」PLAN 75 ひぐらしさんの映画レビュー(感想・評価)
普通の人の選択も見たかった
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主演、助演、脚本、演出いずれもすばらしかった。河合優美の演ずる案内人が主人公で応募者である倍賞千恵子に杓子定規でなく親身に接しつつも最後はそれを押し殺して淡々と対応するシーンが心に残った。このドラマでプランを選択する人たちはそれぞれ追い込まれており、その選択が哀切な感じになっていたのだが、特にとても追い込まれていなくとも選ぶ人についての描写も観たかった。私はまだ扶養家族もいるので選択しようがないが、それが無くなればこの制度を利用する誘惑にかられるであろうとも思うので。ただ、その場合、家族への説得(少なくとも表向きは)とかいろいろあるのでそのあたりも。今朝の日経のコラムでこの映画のことが触れられており、プラン60とかプラン50を望む声もあると紹介されており、はっとした。現在、中絶論争も世界で広く行われているが、これも将来(現在も)議論を呼ぶ、よい問題提起の映画であった。ヘビーな鑑賞感でしたが。
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