マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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永野芽郁さんの熱量がハンパ無い映画! 本年度ベスト!!!
今まで観た事もない彼女の迫力!
女優さんとしてのランクが上がった作品だった感じでとても良かった!
劣悪な環境で生まれ育った奈緒さん演じるマリコ。
彼女の親友。
ブラック企業で働く永野芽郁さん演じるシイちゃん。
この二人を中心に展開するストーリー。
出だしでラーメンを食べる中、マリコの自殺をテレビニュースで知ったシイちゃん。
子供の頃から仲良しだったマリコが何の相談も無しに自殺した事が信じられない設定から始まる展開。
生前のマリコの思いを汲んで、マリコの遺骨と共にある場所へ旅するストーリー。
出だしでマリコが自殺したので、彼女とシーちゃんの幼少期からの回想シーンが多目。
それらのシーンがかなり泣ける。
鑑賞中、ずっと涙が出ていた感じ(笑)
とにかく永野芽郁さんが凄かった。
豪快に食事を食べるシーン。
タバコを吸うシーン。
チューハイ?飲みながらキレるシーン。
今まで観た事の無い彼女の豪快な演技が満載。
自分的には主演女優賞を差し上げたい!
二人の幼少期を演じた子役の方も良かったけど、学生時代の永野&奈緒さんはやっぱり美しかった。
ってか、二人のキャスティングが大正解だった印象!
脇を固めた窪田正孝さん。吉田羊さんのキャラも素晴らしかった。
ラストシーンのシイちゃんの笑顔。
その理由が知りたいです( ´∀`)
フラジャイルな彼女たち
直近で公開された〔やがて海へと届く〕に近似のテイスト。
それは
仄かに香る「百合」であり
止めようもない喪失感であり
{ロードムービー}らしい、移動と出会いを経た再生。
とは言え本作、内包しているテーマは更にずっしりと重く、
タイトルの「ブロークン」がダブルミーニングなのと同様、
鑑賞者の胃の腑をずしっと抉るボディブローに満ち満ち。
小学校の頃からの親友と思っていた『マリコ(奈緒)』の
突然の訃報に接し、『シイノトモヨ(永野芽郁)』には
やるせない思いと、やり場のない怒りが湧き上がって来る。
その状況から、おそらくは自殺と思われる友の死は、
なんで自分に一言無かったのか、との切なさと、
幼い頃から実の父親に暴力や性被害を、長じてからは
交際相手のDVに苦しむ『マリコ』を救えなかったとの自責の念。
それらが相俟った溢れ出す感情から、彼女の実家に押し掛け、
遺骨を強奪するとの暴挙に。
もっとも『トモヨ』にも、そのあとどうするとの計画性はまるでなく。
極めて直情的な行動で、あまりの唐突さに、観ている側も唖然とするばかり。
骨を抱えて彷徨う『トモヨ』は、嘗てほんのちょっとした話の流れて
『マリコ』が行きたいと言っていた場所を思い出し
(これが不思議なコトに、どうやら東北地方の海岸のよう)、
夜行バスと電車を乗り継ぎ、当該所に向かうも、
そこで味わう思いは、弱り目に祟り目とでも表現したくなるもの。
しかし、その結果として、感情の上では寛解を得るのだから、
散々に思える旅程もなかなかに捨てたものではない。
中途『マリコ』は折に触れ幻影として現れ、『トモヨ』と会話。
彼女が生きている時にも、
なんで同じような自身を破滅させるような男とばかり付き合うのかと
うざく感じたことを思い出したりも。
そうした自責の念もないまぜとなり『トモヨ』の心を締め付ける。
とは言え、それが外向けに、周囲への態度として現れた時に、
我々はあまりに共感できない、傍若無人にも映ってしまう。
『トモヨ』も、心を落ち着かせる為に、中学生の頃から喫煙をしていた
心の闇は持ち合わせていることを知ったとしても。
遺骨の奪取の場面では、軽やかに翔んで見せるものの、
次のシーンでは無様に地面に転がってしまい、
それ以外でも、主人公が地面に叩きつけられることは多いのだが、
度毎に不死鳥のように(笑)立ち上がる。
そのモチベーションが何処に在るのか。
全てのわだかまりが氷解する、最後のシークエンスは、
内容は明快には示唆されないものの、あまりに美しい。
とは言え、主人公の日常には、僅かな光明が見えつつ、
生き辛さが渦巻いていることには変わりがないのだけれど。
絆で結ばれた二人の女性を『永野芽郁』と『奈緒』が
高校生から演じるのだが、意外とムリ筋に感じない不思議。
とりわけ後者は、当年取って27歳のハズなのに、
なんとなく見れてしまう。
あ、そう言えば、この二人
「NHK」の朝ドラ〔半分、青い。(2018年)〕でも共演してたな。
なかなかに面白かった
原作未読です
主人公が思ったよりもヤサグレた感じでこんな役を永野芽郁がやるんだとちょっと驚き
(もっともそんなに知らないけど)
けど、いかにもな人が演じると重めになりそうなのでこれで正解なのかなと
ところどころ『へっ?!』って感じのところもあるけど全体の熱量で押し切った感じ
基本的には主人公サイドの思いで話が進んでいくんだけど
ふと逆の・別の角度からの考えを思いついたらめっちゃ怖くなった
Born Under a Bad Sign
奈緒の独特の個性が光っていたマリコ役。
松葉杖をついて、恥ずかしながら只今戻って参りましたというシイノトモヨ。
戦友だった。
しわしわの爺さんどうしにはなれなかったダチの家族葬に親戚以外で一人だけ呼ばれた。
骨まで見届けた。
なんにもしてやれなかったな。
あって話したいことがいっぱい。
仕事なんかしてられなかった。
お前をさんざん利用したケチな野郎の香典の金額教えてやろうか?
帰って来たら、ベランダの狭い手摺の上に小さい石コロがポツンとひとつ。
きっと鳥の身体を借りて礼に来てくれたんだと思った。
その石ころはお前だと思ってずっと手元に置いておくよ。
予告編が素晴らしかったので、鑑賞してみたら
日本人の若手俳優が主演する映画は、能年玲奈を除けば殆ど興味がない私だ。ところが、この映画の予告編をみたら、素晴らしかった。正直、私が新作の予告編をみて感心することは、年に一回あるかないかだと思う。
結果は秀作であった。音楽の取り扱いに若干疑問を感ずることがあるぐらいである。原作は漫画だそうだ。その脚本は良くできている。クレジットにユキとなっていたので、もしかすると女性監督かもしれない。つぼは外さない監督で本当に感心する。
騙されたと思って見てほしい。
今の邦画って感じの邦画。悪くはないが、全く良くない。永野芽郁も奈緒...
今の邦画って感じの邦画。悪くはないが、全く良くない。永野芽郁も奈緒も頑張ってるけど、一線級と比べると・・・。関係ないけどシネシティは良い映画館だ。外観も中身も素晴らしい。
大丈夫そうに見えます
大好きな永野芽郁が小汚い役をやるなんて聞いたら、興味が湧かないわけがありません。しかも、予告はたまらなく面白そうだし、尺短いし、監督は「浜の朝日の嘘つきどもと」のタナダユキ監督だし、楽しみ要素満載。割と期待していたのですが、想像以上にパンチが強く、いつの間にかノックアウトされていました。面白すぎるぞ、この映画...。
とりあえず語らせてくれ、この女優について。
「君は月夜に光り輝く」「そして、バトンは渡された」では観客の心を揺さぶる名演技を、そして「仮面病棟」「地獄の花園」では新境地をみせ、女優としてのスキルを確実にレベルアップさせてきた永野芽郁。
そして本作では、死んだ友人の遺骨を親族から奪い去り、共に旅に出るというかなり変わったシイノという役を演じています。これが、ヤバい。清純派女優は捨ててきたよう。酒を飲み、タバコを吸い、生意気で、下品で、口が悪い。今までの永野芽郁からは考えられないキャラクター設定なのにも関わらず、彼女はこのシイノという役を熱演。なんかもう、憑依。これまで、どんな感じだっけ...と過去作の演技を思い出せなくなるほど、とんでもないものを披露。まじ、二重人格なんじゃないかってくらい人が違う。でも何故か、この役は永野芽郁にしか出来ないと思うほど、めちゃくちゃハマっている。心奪われるどころか、全身全て持ってかれそうなくらいでした。ちょっと、この女優大好き過ぎる。。。
そもそも、この85分という非常に短い間の中で、ここまでマリコ(奈緒)とシイノというキャラクターの人物像がしっかりと描かれ、魅力が溢れ出ているのに、衝撃を受けたよね。なんでこんなに感情移入出来てしまうのだろう。そして、なんでこんなにも愛おしいキャラクターなのだろう。雑で適当で汚いけど、真っ直ぐでひたむきで正直で、なにより友達思いなシイノの性格に、自分でもビックリするくらい心打たれました。こんな友人が欲しい。こんな友人のそばで生きていたい。
演技、キャラクター設定、と来て、次に最高なところは疾走感。走って、走って、追いかける。テンポの良さも異常だし、話の展開にも無駄がない。主人公の駆け抜ける姿を見ていると、画面越しに冬の冷たい風が感じられるほどなんだけど、決して中身が無いわけではなく、それどころかどのシーンも印象に残るくらい、ワンカットごとのこだわりがすごい。短くて、テンポよくて、濃厚。こんな最高なことあります??
「川っぺりムコリッタ」「アイ・アム まきもと」そして本作と、遺骨をテーマにした作品が相次いでいますが、個人的には作品自体の面白さといい、遺骨への向き合い方といい、今作が群を抜いてベスト。あの2作品のような向き合い方もいいなぁと思いましたが、もし自分が死んで遺骨となった時にってことを考えると、話し相手となり、共に旅をし、今までと変わらず友達のように接してくれるという本作のように扱われることが、どれだけ幸せかと。1番リアルだけど、1番夢がある。死んでからもめちゃくちゃ楽しい人生。主人公と全く同じ状況に立たされたら、こんなこと出来るはずがないんだけど、自分が死んだ側ならこんなことしてくれるなんて幸せ以外の何物でもない。
窪田正孝が謎の優しい人ってのもめちゃくちゃ良かったし、永野芽郁が色んな人に毒を吐くのも超スカッとした。いいセリフもたくさん。こんなに笑えて、こんなに泣ける映画、いつぶりだろう。もっとエピソードが欲しかった、もっと見たかったという思いでいっぱいだけれど、これはこれでも大満足。10月2本目にして、最高の作品と出会えました。この衝撃を、ぜひ劇場で。
汚れ役一作目としてはまずまず頑張った
"永野芽郁の新境地"とされる映画です。
永野芽郁さんはとても頑張って演じていらっしゃいました。演技の熱気を感じました。ただ、どうしてもモデルあがりの可愛い女優さんのイメージが払拭できず、キャストに馴染み切る事ができなかったのは残念です。
これは永野さんではなく、観る側の問題でしょう。今後も特定枠に留まる事なく多彩な役柄を演じていけば、観客の固定観念を見事に粉砕してくれるのではないでしょうか。期待しております。
不思議な感覚に落ちた
永野芽郁の新境地だが、ヤサグレをどう表現して自分の物にしているのか楽しみであった。が見事に演じ切っていた。特にタバコの吸い方 吐き出し方 上司への不満などの仕草 言い方は堂に入った感が満載であった。半分青い時と真逆の女優になっていた。 不思議な感覚はヤサグレ感覚のOL なんだけど何とも言えない愛すべきOL に思えてならない。 30歳代にったら毒親なんて見てみたい。 ※演技に賭ける情熱(ドクターマーチンを撮影前から履いていたとか 特殊なタバコで喫煙者の仕草をなど)凄い女優の階段を登っている。 演技者としての幅を楽しみにしています。
人はなかなか死なない
人は本当は生きたくて生きてるんじゃない
死なないから、いや、死ねないから生きているんだと思う
悲しくても、どんなに口惜しくても、憤りを感じても、腹は減るし、眠くもなる
生きている不思議を、いや、生かされている摂理を感じます。
亡くなった親友との約束の旅
永野芽郁さんと奈緒さん共演だけでも注目の作品。
急に親友を自死で亡くなったことを偶然テレビで知ることになった主人公を永野さんが演じたが、今までのイメージと払拭した役で、大変だったと思う。
トレーニングでタバコを4ヶ月吸っていたそうだが、小学生から吸っている前提なので、所作を身につけるのは苦労しただろう。
魂の叫びに涙が誘われた。
奈緒さんは笑顔が似合うね。
スピード感もよく、いい映画なんだけど、
最後がやはり残念。
顔の表情の移り変わりで想像せよということなんでしょうけど、、
マンガ的な映画は映画として疾走してたか
原作未読。発売当時よく書店で見かけたのできっといい作品なのだろう。タナダユキ監督はとてもあってる、なんて原作読んでもいないのに表紙とタイトルみて思ったのだけど、割と前半から乗れなかった。マンガみたいと言ってはなんなのですが、映画の快楽はほばない。
しいちゃんのキャラと永野芽郁はあっていない。さかなクンの役をのんが演じるハマり具合と真逆。言葉遣い、アクション(特にタバコとベランダからのジャンプ)本来その人にないものは出てこない。
マンガ表現として有効なモノローグ、手紙、回想、あらゆる説明が映画的に機能していない。疾走する物語が疾走しない。原作ではきっと疾走してそう。きっと作り手側は原作に入れ込みすぎているのだろう。20世紀少年シリーズを思い出した。
そして田舎のショボい食堂や断崖絶壁での大袈裟なひとり芝居など、原作を信奉してないとできない芝居場の連続。結果的に割と前時代の日本のアイドル映画を観ているようだった。
役者陣の演技を堪能
2022年劇場鑑賞225本目。
表情の演技に定評のある永野芽郁主演に、自殺した親友を奈緒、名乗るほどのものじゃない人役に窪田正孝がそれぞれシーンを引き締めます。声の演技はちょっとそこまでじゃないのでアニメの声優だと永野芽郁はちょっとあってなっちゃったんですが・・・。この映画は永野芽郁演じるシイちゃんをずっと眺めていられます。喫煙者嫌いだし、この映画のためにわざわざ煙草吸う練習(ニコチンフリーらしいですけど)させられたと思うとそこだけ不憫ですが、後半だんだんそのシーンもなくなっていくことからも意味のない喫煙ではないので許容。
窪田正孝もかっけぇなあ!という感じでしたし、上映時間もちょうどよくダレる間もなく終わっていい作品でした。
この後マリコに近そうな役を「母性」ですぐ見られると思うと感慨深いものがありますね。
永野さん推しで見る。永野さんは弁当駆け込むシーンとかが上手い人。奈...
永野さん推しで見る。永野さんは弁当駆け込むシーンとかが上手い人。奈穂は、粘着質で危ないキャラは今回合っていた。それ以外はだめな人。雪国とか駄目だった。
吉田さんも良かったけど、何でこんないい妻がついてくるのか、物語に説得力がない。窪高は包容力と情けない感じの同居は彼にしかできない味。
最後の遺書を見せないのは原作もそうか?
主人公の特異なキャラの背景も全然見えない。
友情の物語なのがいい。
俺だって救われますよ、こんなの。
セッタを気まぐれに吸う20代女性主人公が、マーチン履いて人生捨てる衝動と絶望感の先で、人生に救いを見つけた物語。
ひょっとしたら遺骨抱えてマンション飛び降りた時既に主人公は死んでいるのかも知れない。
マリコもシィちゃんもたまに人生で見かける、ただのダメ女なのかも知れない。
でもそんな事はどうでもいいのです、いや、だから良いのですよ。
これは別に人生特に幸せでも無い、映画見るくらいしか脳の無い俺達への救いでも有るんだと。
ラストTheピーズが流れる。
こんな映画がつまらない訳ないだろ。
ロックで有り、文学で有り、俺達の話でも有る。
クッソ、最高だったですよマイブロークンマリコ
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