マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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永野芽郁カッコよかった
練習しただけあって、しっかりタバコ吸えてましたね。酒の飲み方も食べ方も豪快で、新境地開拓できたんじゃないでしょうか。
どんなストーリーか全く情報入れずに観たんですけど、冒頭の不動産屋でアパート探してるシーンですでに顔にアザがあって、あぁもしやこれは…って思ったらやっぱりでした。
マリコに焦点合ってるから仕方ないんだけど、シイノの家庭環境とか人生にもとても興味湧いちゃって、その辺も少し掘り下げるか、想像できる感じの演出あったらよかったのにと思いました。
また、窪田くんの役がそっとシイノに寄り添う感じで温かかった。結局は人って誰かに支えられて、助けられて、依存したりもあるかもだけど生きてるんだなって。
きっとマリコはシイノに今までありがとうって笑顔で言ってると思うよ。
これは良かった
今年観た邦画の中でも、良かった。基本女性友人ストーリーは好みではないけど、永野芽郁が喫煙しながらメンヘラの幼馴染の心配をする、なんだかリアルでありそうなストーリーで泣けてしまいました、珍しく(╹◡╹)
ある意味優れたアクション映画かもしれない
二人の関係は、恋愛関係だったのだろうか?いやそんなことはどうでもよい。「めんどくさい」と思っても離れられない。どこか深いところで結びついている魂と魂。きれいな感情だけではない。生身の人間の嫉妬や不安も含めた魂と魂がぶつかりあい、そして相手を深く必要とする・・・・
多分そんな、自分ではどうしようもない本当の感情の表出が、ダイナミックな展開とあいまって、見る者のこころの表層を突き破り、奥底のうずく部分にとどいて、深いところをいやしてくれる。・・・そんな印象を持ちました。
うつうつとした退屈な映画を想像して、敬遠したら、多分損します。優れたアクション映画は感情の表出もダイナミックですが、この作品、ドンパチはないものの、感情のドンパチは十分ダイナミックで、誤解を恐れずにいえば、ある意味優れたアクション映画だとも言いうると思いました。
「風立ちぬ」以来の煙草へのこだわりよ
ヒットした原作漫画をかなり忠実になぞっていて平庫ワカが描きたかったという「遺骨と旅する女」まんまのお話でそのイメージは分かるがさんざん虐待して自殺した娘を直葬して式もしない鬼畜親父が骨箱だけこんな立派なものを発注するとはとても思えずそれがずーっとひっかかり気になってしまったのが(あくまで自分が)残念。昨今の抑えた演技をぶっ飛ばすかのように叫ぶ、わめく、泣く、走る、飛ぶ、という命の生の芝居のドラマの映画の原初的な発露があまりにもストレートに演じられ嫌味なくすんなりと観る者の心を打って監督のそしてシイノを演じた永野芽郁の勝利なのだ。死者とつきあうことを、それには自分が生きていなければいけないことを明快に教えてくれた名作である。
やさぐれた永野芽郁と病んだ奈緒がいい
原作は未読。
メンタルを病んだ人の周りは彼らに振り回されがちになる。病んだ人の力になろうと共依存の関係に進んでいくことも多い。しいちゃんとマリコの関係を見ていてそんなことを思ってしまう。
マリコの依存の仕方は相当だ。しいちゃんに彼氏ができたら死ぬと脅しながら、自分はしれっと彼氏を作るのだから。親から愛情を注がれなかったから自己肯定感が低く、自分に好意を持ってくれる人に依存し、その好意が本物か試してくる。でもその人のためと思い必死にがんばったことを、簡単に無駄にしてしまう。ありがちな話なんだけど、やはり胸が苦しくなる。自分もこうやって助けてしまって、共依存にハマっていく体質なんだろう。
そんな大切な友を亡くしたしぃちゃんの行動は、これもまた相当にイカれてる。間違ってるとか、正しいとかどうでもいい。ただ、それが2人のために必要だと思った!って感じが切実だ。
最後の終わり方はハッキリしないところもあるが、それもまたいい。中身よりもたしかに残ったものがあるってことに胸を打たれた。
やさぐれた永野芽郁と病んだ奈緒。2人の演技にただただ魅了された本作。2人の代表作になってほしい。
私以外の誰にとっても、あんたが死んだことなんて関係ないわけで。
いいなあ永野芽郁。ヤサグレ感が美しく見える。だけど、それだけ。説明調のセリフが冷めるし、メンヘラ気味のマリコに入れ込む理由(原作にはあるんだろうがここにはない)が皆目見当がつかない。つまり、なんでここまで振り回されるのかが分からないから、シィちゃんの行動を後押しする気持ちになれない。だけど、シィちゃんは、そんな外野の声なんて構わないだろうなって女であることはわかる。
永野芽郁の煙草かっけぇ どこ切り取っても絵になりますね、 岬のシー...
永野芽郁の煙草かっけぇ
どこ切り取っても絵になりますね、
岬のシーンとかポストカードにして欲しい
手紙の内容知りたくて漫画とパンフ買ったけどどこにもないっぽい。
知りたかったけどしれないままってのもまた良き。
思い出とともに、生き続ける
いきなりグッと引き込まれ、最後まで魅入りました。
つかみが早い、展開のテンポも良い、主演のトモヨ(永野芽郁)の演技も素晴らしい。
親友マリコ(奈緒)の遺骨を持って旅に出るロードムービーのようになっていきますが、トモヨがマリコを思い出すのに合わせた回想シーンも自然です。
旅の途中で出会ったマキオ(窪田正孝)の最後の言葉。
「その人の思い出とともに、あなたが生き続けること。それが・・・・」これが、作者の言いたかったことだと思います。私も同感です。
昔、永六輔が自身のラジオ番組で話していた言葉を、今でも覚えています。
「人は2度死ぬと言われています。1度目は肉体の死、2度目は人の記憶から消えた時です。故人を忘れない、時に故人を思い出すことこそ最大の供養です。」
(以下蛇足)
この秋、「遺骨映画」を立て続けに3本見ちゃいました。(川っぺりムコリッタ、アイアムまきもと、そして本作。)それぞれ違った視点からの作品でしたが、本作が一番しっくりきました。)
あの子の綺麗な記憶だけが残っていく。
過去と現在、妄想と現実とが混ざりあって記憶の中のマリコを形成する。それはある意味、彼女の存在そのものを汚す行いになるのかもしれない。しかし、残された者にとって、そこだけが彼女と繋がれる場所なのだ。
原作通り、いい意味で
原作漫画の衝撃はすごかったですが、それに忠実な実写化でした。
永野芽郁、窪田正孝が原作のイメージ通りで、会心の出来。
奈緒の演じるマリコが、原作より「壊れてる」度合いが大きすぎて、ちょっと怖いくらいでした。
普通「原作通り」すぎると、
「元のメディアのままでいいじゃん」
「映像化って、漫画が舐められてるよね、元を超えるのって容易じゃないのに」
って腹が立つんだけど、ちゃんとリスペクトして、かつ映画にしたからこその「+α」「映像だからできる独自性」がそこにあればOK。
その点では、永野芽郁の怒りや悲しみの姿、音楽や光と動きなどで、及第点以上の映像化に成功していたと思います。
痛々しいマリコの人生のストーリーを、全力で演じきった永野芽郁と奈緒の瑞々しい表現力に感嘆!
とにかく、永野芽郁、奈緒の演技力が期待以上にスゴかった!
シイノにとっても、自分の孤独を癒し、
生きがいのような存在だったマリコの突然の死
ぶっ壊れるしかなかったマリコとマリコの人生に
言葉にできない怒りを爆発させ、暴走するシイノを
永野芽郁が好演
正直、ここまでできるとは驚きだった
シイノのがさつな荒っぽさと、繊細で温かいところを巧みに表現していた
奈緒も、
つかみどころのあるようなないような
難しい役どころのマリコを
バカっぽくなりすぎず、暗くなりすぎず、
ビミョーに可愛らしさを加えながら、
これもまた、巧みに演じていた
ここに、アクセントの窪塚正孝!
通りすがりの人物でありながら
マリコを失った喪失感に打ちのめされる
シイノの心に「生きる」という気持ちを
再び思い起こさせる
その、出すぎず、引きすぎずの演技は
さすがの一言だった
見ていて気が滅入るようなマリコの人生も
この3人が演じることで、
ただ暗くて、救いようがない話で終わらず
生を実感し、日常生活があるささやかなありがたさ
を感じさせる、
希望をにおわせるラストへうまく繋がったと思う
原作読んだ人限定かも
親友だったはずの自分に何も伝えず死んだマリコが、この世にかけがえのない存在として生きていたことを記憶にねじ込むべく、毒親から骨壷をかっぱらって二人約束したあの海に向かう
そう、何も伝えないはずなんてないのだ
永野芽郁があのヤサグレた役を?と思ったけど、奈緒も窪田正孝も含めてさすがのハマりっぷり、原作読んだときに衝撃受けた、ものすごくザラザラした美しさがとても見事に映像化されてた
あの作品を映画化する心意気、原作読んだ人限定でおすすめ
ワイルドだろ〜!! 永野ちゃんが!!(笑)
こんな永野芽郁ちゃん見たことない(笑)的なワイルドな役柄にどんどん親近感が湧いてきて最後まで観ることが出来ました。
ラストが知りたい!(笑)
テレビでもなく、演劇でもなく、映画的な映像と音響にぎりぎりなっていた感で、演出とセリフ廻しは舞台劇的な感じがすごくして、映画ではなく、舞台劇としてみたいという声があっても良い感じの作品です。
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