マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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いかがわしいの
これは永野芽郁の代表作になるだろうと思われる。クソ上司の電話には出ず、面と向かって暴言も吐くし、一人飲みに出ても大声で亡きマリコの遺骨に叫ぶ。ファンキー、がさつ、怒鳴る・・・と、ちょっとお友達になりたくなる。ただ、同じ服で3日間過ごす彼女には近づきたくないけど。
薄幸の少女マリコと共依存の関係であるかのように親友を続けていたトモヨ。百合ではない。あくまでも助けてもらいたい、頼ってもらいたいといった不思議な関係。トモヨにずっと彼氏が出来ないというのも、なぜか魅力たっぷり。
遺骨を持って海に散骨するわけでもない。両親から骨を奪い取ってやりたかっただけのようにも見える。そして本人の目の前で手紙を書くというキャラも魅力的に映る。言葉に出来ないけど、ずっと一緒にいたい・・・。そんな手紙の束も入ったリュックをひったくられるという事件。ケータイや財布よりもずっと大切なマリコの手紙たち。そしてマキオの登場。しわくちゃの五千円札がまぶしい。
学校に向かわないでバスを降りた女子高生の存在はあざとかったけど、結果は良かった。スカー-ーっとしたよ。そしてエンディングでは多分遺書ではなく通常の手紙を読むシーンで締めくくられるが、普通の映画ならナレーションが入ったりテロップが流れたりするものなのに、シイノトモヨの笑顔だけで終わるという潔さ。この終わり方にもしびれた。
奈緒がエグイ‼️
幼なじみの自死。その時自分は…。あの子との思い出に胸をえぐられながら自分に何ができるかを想い旅に出る。
奈緒の演技がエグイ‼️ こういう役がピッタリハマる♪ それでいて永野芽郁と入れ替わってもきっと同じく唸ってしまうんだろうなぁ♪
それだけに、永野芽郁が凄く良いんだけど要所で『永野芽郁』として見えちゃって…。イヤイヤ良かったんだけれどもなんて言うか鋭さ?がモウチョット。
お話的には原作知らないんだけど凄く入り込めた。
とても面白かったです。
共依存を恐れた互いのの思いやりが悲劇を生む... 適度な距離感を模索しつつもついぞ持ち得なかった女性二人の物語
"大人の女性のためのWEBマンガ誌"「COMIC BRIDGE online」にて数年前に短期連載された漫画の映画化作品で、予告編を観ての"親友の遺骨を強奪した女性が旅をする"という筋立ての奇矯さに惹かれて鑑賞しましたが、原作未読の男性にとっても十二分に意義深い内容でした。
原作漫画での紙幅の都合も有ったのでしょうが、登場人物の背景や結末について敢えて伏せられたり曖昧にされている部分が多く、一方で物語としては然程入り組んでいるわけではないため、内容について特に各人の心情について考察するのが好きな人にはうってつけの作品のように感じました。
"遺骨と旅する女"というモチーフだけで絵画でも成立しそうな物語の奥行きを感じさせますが、その工程だけでいうとマリコが生前に行きたいと言っていた田舎の港町の海に行って帰ってくるだけであり、途中でひったくり犯や不審者に出くわすもののそれが主人公や物語に劇的な変化をもたらすということはありません。あくまで主人公シイノが親友マリコの死を受け止めて彼女への気持ちにどうにか折り合いをつけるまでの心の物語となっています。
登場人物が極端に少ない本作ですが、とりわけ主人公シイノの親類縁者が一切出て来ないことが気になります。既に他界されているのか、それとも彼女も親から不遇な扱いを受けて縁を切られているのかあるいは自ら切ったのか…。
シイノがその後、家族を持つにせよ一人を貫くにせよ、月並みな言葉ではありますがやはり、マリコの分も強く気高く生きてほしいと思います。
暗いけど面白い
友人の薦めで鑑賞。
全体的に暗い話ながら、主人公シイノのタフさ、親友マリコへの想いなど伝わってきました。
虐待や離婚、現代社会の闇ですね。
お互い不幸な境遇にあったから、共感できる
ものや深い絆があったのかな。
どんな出会いであれ、親友と呼べる人がいるのは良いことですよね。
まりがおか岬にて要所要所で助けてくれる
マキオもいい味出てます。
結構、死ねないんですよ、ここ。
半年前に試しました。
大丈夫なように見えますか?
見えます。
とか、さらっと言う笑
もういない人に会うには生きていくしかない、というのは印象的な言葉。思い出の中のその人との記憶を大事にする、、現実世界でも大事な考え方と思います。
映画観てから漫画版を読みましたが、改めて破天荒な作品と感じました。
つらい現実があっても、
シイノのように逞しく生きていきたい。
タバコ
永野芽郁がカッコいい。
ハコヅメとは違うキャラのサバサバした男勝りな女性を好演。
永野芽郁さん演じるトモヨも当然ながらかっこいい。
ブラック企業に勤めながら自分を失わずに電話帳にも「クソ上司」と登録して、上司に対しても上司のペースに飲まれず逆に自分のペースに持っていってしまう。
自分には絶対無理なことなのでとても憧れる。
そんなトモヨがマリコが死んだという事実で動揺する。
クソみたいなマリコ実父から遺骨を奪って旅に出る。
作品の展開も無駄なくそれでいて面白く濃密でとても濃い85分だった。
とはいえこの映画の評判を上げてるのは永野芽郁さんの魅力と奈緒さんの演技、助演の皆さんの演技にあることは間違いないと思う。
特に印象に残ったのはトモヨの幼少期を演じた子役さん。
トモヨのサバサバしたかっこよさは子役で出すのはなかなか難しいと思うが、この子役さんの演技で十二分に出ていた。
こんなことを僕がいうのも烏滸がましいがこの子役さんは将来爆売れするだろうなと思う。
紫煙漂うバディロードムービー
何故か遺骨モノ(アイアムまきもと・川っぺりムコリッタ)が揃ったが、其々に味わい深くて素敵だった。コレを最後に観たのだが、一番地に足が着いていた気がしたので良かったと思う。
反吐が出そうなヤツ達がみーんな「男」だったのには少しだけ辟易したが、特段そこが大事な物語でもないので目くじらを立てる所でもない、かな(かな?)。
この映画の最大の好感ポイントは「尺」。映画の素晴らしさは長さとは無関係。けれども何だか「切れない切れない」と長くなってしまってる作品の増えた事よ(必要なモノは無論ある)。原作(未読)の見事さは勿論なのだろうけれども、脚本と編集と録音で調理した制作の勝利だと思う。タナダ監督ありがとう!とエンドロール後に強く思った。演者さん達は、「抜群」です。
個人的には観るのしんどかったです。つまらないとかではなくただひたす...
個人的には観るのしんどかったです。つまらないとかではなくただひたすら主人公シイノのマリコに伝えられなかった言葉や想い、救えなかった事実が怒涛のようにスクリーンから溢れ出てずっとグスリながら観ていました。永野芽郁さんの演技が凄すぎた。役作りも凄い頑張っていらしたとのことで(非喫煙者なのに役柄の為に喫煙者になったとか…)クズ親父に対する罵倒シーンはマリコのビジョンが被る演出もあって胸が苦しくなりました。その後”2人”でずっと行けなかった海に行く旅はまるで自分も一緒に行っているような物悲しさがありました。他のキャスト、特にマキオ役の窪田正孝さんも良かった。不思議で掴めない役柄がピッタリだった。そしてなんといってもシイノの子供時代の俳優さんが凄い。これからの活躍が楽しみです。
ただ所々空く間が独特で少し長いかなと感じてしまった。リアルではあったけど 笑
何かしなきゃ!
がこうなった的な行動ですね
友達と言っても強制的な変な関係だった様・・・・
旅先でのマキオとの出会いが発展的に進めば面白かったのに
面白くはあったが、全体的に思ったほどの展開が無かったのが惜しい
しかし、芽郁さんは前の「秘密の・・」でもそうだったが、アクション的な役もなんかできてしまう
最近魅力的になってきたしで〇
永野芽郁がすごかった。
永野芽郁がこんなに鋭い俳優だとは思わなかった。見た目はややおっとり。平凡。
今まで、「君は月夜に・・・」「仮面病棟」「地獄の花園」「そしてバトンは…」を観て好感は持っていました。
でも今回の「マイ・ブロークン。マリコ」を観て、
こんなに一人芝居ができるのか、こんなに役やセリフに没頭できるのかと驚きました。
すごいと女優だなと思いました。 これからの作品も楽しみにしています。
※
過去には期待していたのにそれ程でない俳優さんもいます。その俳優さんも必ず持ち返すと応援しています。
※映画って、やっぱりいいというか、すてきだなと思える文化だと思いました。
マリコのキャラ、ブレすぎ。
自殺した親友のマリコの遺骨と共にまりこが見たいと言っていた海を見に旅に出るトモヨの話。
私はシスターフッドものが大好きもうこんな映画大好きに決まってるのに、今作何かが違った。それも、マリコの置かれた環境や暴力や女性に向けられる視線やらは作中に確かに存在しているのに、その状況は全て宙ぶらりんのままマリコとトモヨの良い話に落ち着いてしまったから。
だから全体を通してリアリティが薄くすごくふわふわしてるなって感じ。例えば、トモヨの旅中、ひったくりに合うものの女性の一人旅にしてはトモヨが無事すぎる。ひったくりに合うものの、バイクからリュック取られて肩と腕無事すぎるし、居酒屋でおっちゃんに絡まれてるのに何故か次の日無事に船の上で爆睡してる。良い方に解釈するなら、マリコが守っていたとも思えるけど、それならひったくりにも合わないだろ。
そして、道中出会うマキオも偶然にしては会いすぎ。魚屋かなんか知らんが、さすがに断崖絶壁たまたま通りかかるかよ。歯ブラシ持ってるのも弁当くれるのも、お前は妖精なのか?そして引ったくりと女子高生がなぜあそこで出くわすのか。ご都合主義すぎる。
(ちなみに最近見た『SABAKAN』も少年2人だけの旅で、同じ人と何度も出会うけどちゃんと理由付けは納得行くもので、その人この仕事してればそりゃここにいるよねとかその人と繋がってれば出会うよねと納得がいくものだった。)
そして個人的に1番問題だなと思ったのは、トモヨのキャラが学生時代と現代でブレてる。学生時代は完全にサバサバして男気って感じだけど、現代はかなり永野芽郁ちゃんみが混入しすぎてる。特にトモヨの独り言がキャラブレブレに拍車をかけている。これ、漫画の吹き出しなら何の違和感もないのだろうけど、それを一人演技でやらせるとこうなるよ。
これも好意的に解釈するなら、トモヨとマリコの髪型が入れ替わっているように、お互いがお互いを取り込もうとしてた、だからマリコのあざとい性格がトモヨにも入り込んだとも見える。しかしそうだったとしても、劇中で何もそれが生きてないからな。
まぁでもひとつ共感出来たことと言えば、彼氏と別れた時とか自分が話を聞いて欲しい時だけ連絡してくる厄介な子って多いのよね。友達を都合の良い女として扱ってるの気づけ~。
尋常じゃない
遺骨を奪うという行為自体が尋常ではないのであり得ないとかそういうことはどうでもよくすべからく期待の斜め上的展開がよい
何か極力感動的にしないようにとか回収されていないことが多いことも一貫してる
亡くしてしまった人に会う方法は、自分が生き続けることだ 生きて、そ...
亡くしてしまった人に会う方法は、自分が生き続けることだ
生きて、その人を思い出すことでだけ、会えるんだ
その結論が誰かを亡くしてしまった人へのささやかな希望でよかった。
内容はかなり観る側に投げるような形だったなと思う。
父親の真意も、マリコの最後の手紙の内容もわからない。でもなんとなく想像できる。
多分父親は失くしてから気づくタイプだし、後悔する自分がかわいい人間だろうし、一生直らなそう。
マリコの手紙はきっといつも通りの内容だったんじゃないかな…
だからこそマリコがいる世界が平行してどこかで繋がっていて、日常にマリコがいる感覚になれるというか…
あと、自分の中の大きい後悔を救うには、似たような状況でもう一度やり直す疑似体験をする(救えなかったあの頃のマリコに重ねた女子高生を救う)ことでしか救われないのかもなぁと思った。
マリコのことちゃんとめんどくさいってトモヨが思ってるのがよかった。
ただ綺麗なだけの思い出にしたくない、めんどくさくて苛つくけど、どうしたってかけがえのない存在こそが大切だと思うから。
ただマリコがトモヨに執着する理由はわかるけど、トモヨのマリコへの依存はなんとなくわかるけどそこまで…?って気がして伝わらなかった。
永野芽郁カッコよかった
練習しただけあって、しっかりタバコ吸えてましたね。酒の飲み方も食べ方も豪快で、新境地開拓できたんじゃないでしょうか。
どんなストーリーか全く情報入れずに観たんですけど、冒頭の不動産屋でアパート探してるシーンですでに顔にアザがあって、あぁもしやこれは…って思ったらやっぱりでした。
マリコに焦点合ってるから仕方ないんだけど、シイノの家庭環境とか人生にもとても興味湧いちゃって、その辺も少し掘り下げるか、想像できる感じの演出あったらよかったのにと思いました。
また、窪田くんの役がそっとシイノに寄り添う感じで温かかった。結局は人って誰かに支えられて、助けられて、依存したりもあるかもだけど生きてるんだなって。
きっとマリコはシイノに今までありがとうって笑顔で言ってると思うよ。
この社会の片隅で
鑑賞後、ぼんやり色んな事を考えてはいるのだが、きっとこの感傷も日常にすり潰されていくのだろう。
距離感や孤独って事を考えてる。
コレは友情なのだろうか?それとも自己肯定感を補填する為の無意識な何かなのだろうか?
びっくりする程、単独だ。なのだが、自分も家族を持っていなければ似たような境遇なのかとも思う。
マリコもシイノも社会から一線を置いてるように見える。マリコの場合は故意に隔絶されてもいて痛ましいのだけれど、シイノは煩わしさに耐えられないのだろうか…常に1人だ。
強いからではなく、きっと彼女は怖いのだろうなぁと思う。
そんな彼女を唯一、彼女たらしめる存在「マリコ」
うがった見方だろうか…?
人は1人では生きていけないっていう別の側面を見ているような気にもなる。
彼女の前に色んな人が現れるのだけれど留まる事がない。彼女がマリコ以外を引き止めようとしてないように見えるからだ。
まぁ、でも、特異な事ではないか。
俺にはそう思える。
主演の2人はとても熱演だった。
壊れてるマリコが絶品だった。
物語に描かれてない時間を宇宙の如く膨大に感じた。
なんか2人を通して自分のこれまでを省みている。目立つような重圧を感じてはいないが…シイノのように麻痺してるだけなのかしら?
…。
まぁ、麻痺してるとしても治療するアテも治療出来る人にも心当たりはない。誰かと比べても、その誰かになれるはずもないので、この人生を歩むしかないのは明白だ。
そんな事をツラツラ考えてる内に、シイノが海に向かったのは、半ば強制的に浪費されていくだけの命への反抗なのかなという思いに至った。
生きて行くシィちゃんの物語
死んだマリコも辛いが、背負って生きて行くシィちゃんももっと辛い‼️
シィちゃん強いですよね〜。
死のうとしても死なせてもらえない。
お腹はすくし、かっこ悪くでも家に帰ってきてしまう。
遺書の内容は描かれてなかったですが、きっとクスッと笑える日常のただのお手紙だったんでしょうか。
不思議とほっこりしちゃいました。
重い内容ながらも、観終わった後、暗い気持ちにはなりませんでした。
マリコは猫を連れて大好きなシィちゃんと一緒に暮らしていくんだろうなぁ。。
がんばれ!シィちゃん!
マンガと映画、メディアの特性と時間
原作はいきなり頭を殴打されたようなインパクトで一躍話題になったマンガ。私も当時夢中になって読みましたが、細かい内容は大体忘れたところでの鑑賞です。
原作マンガはそれこそインディーズ映画のような、突き進む勢いとエネルギーが魅力だと思いますが、実際に映画になると同じストーリーを描きながら全く印象が異なる。時間の流れをいかようにでも扱えるマンガと、一定の時間の流れの中で進まざるを得ない映画というメディアの特性をとてもよく現した例なのではないかと思いました。
例えば冒頭、食堂でたまたま流れていたテレビのニュースで親友の死を知るシーン、原作を読み直すと、1ページ目の3コマと2ページ目の扉絵という、たった2ページで描かれている。これを実写ドラマ映画で状況がわかるように組み立てると、どうしても1、2分はかかるということになりますね。
結果、主人公の無謀で衝動的な行動とともに一気に読ませるマンガに対して、映画は死者との対話を軸に構成された内省的な内容という印象が強い手触りとなっていました。骨壷との逃避行でたどり着く海岸は、原作読んでいた時には何となく九十九里程度の印象を持っていましたが、映画では青森でしたね。これもスピード感の違いから生まれる印象だと思います。
これは良かった
今年観た邦画の中でも、良かった。基本女性友人ストーリーは好みではないけど、永野芽郁が喫煙しながらメンヘラの幼馴染の心配をする、なんだかリアルでありそうなストーリーで泣けてしまいました、珍しく(╹◡╹)
ある意味優れたアクション映画かもしれない
二人の関係は、恋愛関係だったのだろうか?いやそんなことはどうでもよい。「めんどくさい」と思っても離れられない。どこか深いところで結びついている魂と魂。きれいな感情だけではない。生身の人間の嫉妬や不安も含めた魂と魂がぶつかりあい、そして相手を深く必要とする・・・・
多分そんな、自分ではどうしようもない本当の感情の表出が、ダイナミックな展開とあいまって、見る者のこころの表層を突き破り、奥底のうずく部分にとどいて、深いところをいやしてくれる。・・・そんな印象を持ちました。
うつうつとした退屈な映画を想像して、敬遠したら、多分損します。優れたアクション映画は感情の表出もダイナミックですが、この作品、ドンパチはないものの、感情のドンパチは十分ダイナミックで、誤解を恐れずにいえば、ある意味優れたアクション映画だとも言いうると思いました。
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