「思い出とともに、生き続ける」マイ・ブロークン・マリコ センノカゼさんの映画レビュー(感想・評価)
思い出とともに、生き続ける
いきなりグッと引き込まれ、最後まで魅入りました。
つかみが早い、展開のテンポも良い、主演のトモヨ(永野芽郁)の演技も素晴らしい。
親友マリコ(奈緒)の遺骨を持って旅に出るロードムービーのようになっていきますが、トモヨがマリコを思い出すのに合わせた回想シーンも自然です。
旅の途中で出会ったマキオ(窪田正孝)の最後の言葉。
「その人の思い出とともに、あなたが生き続けること。それが・・・・」これが、作者の言いたかったことだと思います。私も同感です。
昔、永六輔が自身のラジオ番組で話していた言葉を、今でも覚えています。
「人は2度死ぬと言われています。1度目は肉体の死、2度目は人の記憶から消えた時です。故人を忘れない、時に故人を思い出すことこそ最大の供養です。」
(以下蛇足)
この秋、「遺骨映画」を立て続けに3本見ちゃいました。(川っぺりムコリッタ、アイアムまきもと、そして本作。)それぞれ違った視点からの作品でしたが、本作が一番しっくりきました。)
コメントする