チェルノブイリ1986のレビュー・感想・評価
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いろいろなまなましい…
まだ40年くらい前なのに当時はまだソ連だったんだ…。描かれているのもチェルノブイリのごく一部だろうけど被爆の恐怖も見せつけられる。主演俳優が監督らしい…監督が何を思って作ったのか、知りたくなったな…。
他の登場人物のキャラクターも掘り下げると悲惨さが増した
2022年劇場鑑賞105本目。
今世界から好感度爆下げ中のロシアの作品。これが戦争映画とかだとふざけんなという所なのでしょうが。
原発事故を描いた作品といえFukushima50がありましたが、1986年と2011年、あとチェルノブイリ後かどうかでこれほど現場への人間への配慮が違うのかと。
放射能ダダ漏れの中なんの装備もなく突っ込んでいって体質だけで平気な理由と言われても納得できないものもありますが。
結局主人公のバックグラウンドを描くのに全振りしてしまった為一人の人物が何回も放射能汚染の中へ特攻する羽目になってしまうのだと思います。3人くらいの主人公にして、行く度戦線離脱する方が何人もが悲壮な覚悟で災害に立ち向かったというヒロイズムを際立たせられたのではないかと思いました。
前提となる(今日の)事情もわからないと理解が混乱するので注意、かな。
今年128本目(合計402本目/今月(2022年5月度)5本目)。
タイトル通り、チェルノブイリ原発事故を扱う映画です。年代も映画のタイトル通り1986年と今からだいぶ前です。
ただ、最初に「史実を参考にしていますが、登場人物や結末などはフィクションです」と表示されてしまう、それがものすごく残念かな…というところです。チェルノブイリ原発事故自体は程度の差こそあれ、誰でも知っていることで、また、原発の中の映像というのは(日本もそうですが)治安の関係で一般に公開されないため、映画内でも模作と思われるものが出る一方、ストーリーはここの特集などに書いてある「通りそのもの」であるため、いわゆるアクションシーンもなければ何もなく(事実上、ドキュメンタリー映画に近いテイストだが、書いてある通り「史実を参考にするが主人公や結論などは異なります」と出る)、ただ単にストーリーが進んでおしまい、という部分はどうしても否めません。
これらまで含めると、今週(5/6の週)ではどうしても「マイスモールランド」と、先週以前から引っ張ってきているfreeなどの映画がどうしても優先度が高くなってしまうのは仕方がないのでは…というところです。
また、映画はほぼ全編ロシア語で英語が出る箇所はほぼありません。そのため英語の知識はほぼ活用できないため、字幕に書いてあることはとにかく信じるしかありません(ロシア語検定とか持っているのでない限り)。
なお、ロシア映画というと程度の差はあっても、思想関係(共産主義等)の知識が要求されるかなという印象はありますが、せいぜい「書記長」「同志」といった語しか出ません。
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(減点0.3/字幕の配慮不足) この映画、最近多い「●●4Kリマスター版」といったものとは違い、最近作られた映画のようです。前者の場合、字幕に関しても基本的には当時のままなのですが、この映画はそうではないはずです。
「キエフ」 → 現在は日本自体が(NHKや民放その他)も「キーウ」ですが、字幕内では「キエフ」のままです。ただ、「キエフに行く」などの知識は前提知識がないと「あれ?別の国に行くの?」ということになって混乱します。ウクライナの独立は1991年と、このチェルノブイリ原発事故よりも後だったので、当時はソ連領だったのです。
「看護婦」 → 日本語は漢字圏だし、一時期はこの言い方のほうがむしろ普通だったので、趣旨はわかるのですが、リマスター版でもないこの映画で、なぜに今、日本で使われていない表現なのかは謎です。
(放射線の話をするときに)「レム」 → これがとにかくわかりづらく、文系理系の色々な話題をして混乱させた「たぶん悪魔が」でも登場していますが、こちらはリマスター版ですから字幕の差し替えなども難しくこのままになったのも理解はできます。
しかし、日本では計量法に伴ってSI単位系以外の使用は基本的に禁止されているため、学校教育(科学/物理)でも教わることがなく、趣旨的にそれこそ先週の「ラジエーションハウス」の放射線技師や放射線医の方など(かつ、計量法の施行の1992年まで現役であった方まで)しかわからないです。現在では「シーベルト (Sv)」で置き換えられ、1シーベルト = 100レム になります。
ここもなぜにそんなに「日本の教育事情に配慮しない謎の字幕にしたのか」が本当に謎です(計量法というマニアックな行政法規を知っているということを前提にしたいのか、ある程度想定年齢層を絞りたかったのか(その場合、60歳~になってしまう)、かなり謎です)。
※ 映画・小説など「取引・証明」に関係しないものは、計量法の規制の対象の外なので使用することは妨げられないものの、学校教育で教わらないものを知っていることがないため、現在では「慣用的に特定分野でのみ使用される非SI単位」(海里、匁、ポンド、カロリー等)しか知らない、というのが普通です(大学の理学部まで含めても)。
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【チェルノブイリ原発事故を風化させない意義ある作品。今作の正式サイトを見れば、ロシアを統べる愚かしき男に忖度したプロパガンダ映画ではない事が分かる。現況が、如何に危機的状況かが分かる作品でもある。】
ー 私は当初、この作品は幼き頃に微かな記憶があるチェルノブイリ原発事故で、原発近くにあったキーウ市の市民(今作は2020年製作であるので、劇中では”キエフ”と字幕で出る。)及び欧州他世界への二次放射能被害を食い止めようとした当時の軍人、消防士、施設関係者の姿をヒロイックに捉えた、現代ロシア当局によるプロパガンダ映画ではないかと懸念していた。
が、それは杞憂であった。
正式サイトに記載されているコメントと、他の筋から調べた結果、プロパガンダ映画ではないと判断し、観賞した。
尚、「ラブレス」などを制作した今作のプロデューサーが、ウクライナ人である故に、現在、彼の過去作品はロシアでは上映禁止になっている・・。-
◆感想
・チェルノブイリ原発事故直後のシーンはVFXによるものであろうが、チェルノブイリ原発事故がどれだけ恐ろしい事故であったかが良く分かる。
焼けただれ、吹き飛んだ屋根。落下してくる建物の一部。火傷の損傷が激しい消防士たち・・。
・そんな中、主人公である消防士アレクセイ(今作の主演・製作・監督も担当したダニーラ・コズロフスキー)は且つて恋人だったオリガと久方ぶりに再開するが、急遽駆け付け、自体収拾のため、危険極まりない基地内を奔走する。
- アレクセイと、オリガの以前の関係性の描き方が、粗い。想像で補うが・・。-
・又、水蒸気爆発を防ぐために、命を懸けてアレクセイや大佐や、施設職員が熱湯と化した地下道を進むシーンも、観る側の知識不足故か、分かりずらい。勿体ない・・。けれども、臨場感は半端ない。私に、正しき知識があれば・・、と思ったシーンでもある。
・アレクセイが”何故、爆発したんだ!”と施設院職員に問いただし、職員が”・・人災です”と答えるシーンを見て、矢張り今作はプロパガンダ映画ではない事を確信した。
- プロパガンダ映画であれば、自国のミスを認める台詞を入れる筈がない。-
<今作品は、チェルノブイリ原発事故を風化させない、意義ある作品ではある。
が、ストーリー展開が粗い事と、人物造形がしっかりされていない分、映画としてのクオリティには、一部疑問符が残る。
だが、それを吹き飛ばす臨場感溢れる原発内のシーンの数々や、消防士アレクセイを始めとした、消防士たちの姿や、軍のボリス大佐、施設職員が身命を賭して、民のために奮闘する姿は、心に響く。
それにしても、あの大惨事の際に旧ソ連をを統べていたのが、ゴルバチョフで良かったと心から思った。(彼の方の奥さんは、ウクライナ人であり、現政権を強烈に批判している。)
現在、ロシアを統べる男はこの事故から、何も学んでいない。
何しろ、キーウ近郊にある核施設に攻撃をしているのであるから・・。
そして、間違いなくあの男であれば、この事故を諸外国には告げず、独裁国家お得意の情報統制を掛け、”知らぬ存ぜぬ”を通していたであろうことは、明白である。
今作は、あの国に、核爆弾が多数ある事に、暗澹たる気分になった作品でもある。
最後に、チェルノブイリ原発事故で自己犠牲の元、もしくは放射能により(ガイガーカウンター値700レム!と救急車内で映し出されるシーンあり)命を失った方々へは、エンドロールで流れた通り、敬意と哀悼の念を表したいと思った作品でもある。>
チェルノブイリ
35年前の原発事故対応の作品、対応された方は素晴らしい!
エンドロールの時、ロシア語でコメントあったが、なぜ字幕が出なかったんだろう?
絶対、字幕出すべきだ!
ソビエト時代の原発事故、今はロシアからの攻撃、ウクライナはツラい。ロシア国民の民意で
早く解決の方向に向かって向かってほしい!
【ウクライナ情勢は置いといて・・】描き方の方向性は秀逸。虚実入り混じるフィクションだが、観る価値はある。
ロシア映画。ただ正確にはウクライナ人も制作に加わっている。まあイイじゃ無いですかこういう作品も・・佳作
まあ共感できます。
1986年、当然覚えてるよ!。ウクライナ地方から遠く離れた日本全土にも雨に紛れて、放射能降り注いだ。
福島原発の比では無い。チェルノブイリ、公式発表は31名の死亡だが
実際には即日亡くなった人も、1年以内に亡くなった人も桁が違うだろう。あと未だに引きずっている人も・・・
発散タイプの原爆・核兵器とは違って土壌汚染のレベル違うから【勿論、核兵器はアウト❗️】
グロ描写がほとんど無いのは良いこと?なのか?
あれほど大規模な爆発、放射能の発散の直撃受けた作業員、すごく近くに住んでた人
はそんな「生半可な状態」ではないだろう、まさしく惨状だろう。
今の若い衆はわからないだろけど
当時の「ソ連」は今の北朝鮮以上の秘密主義。
事故の事実も容易には公表しなかった。
導入部、一市民のささやかな幸せ、恋愛。
途中からの突然の試練。あまり描ききれていないが「地獄絵図」
一消防士が「職業の律」「(実の子供であろう)子供に最善の治療」のために
命懸けの排水弁手動操作に挑む❗️決死隊のメンバーが「軍人、技師、消防士」
だけなのは心許ない。実際には描写もあるが「放射能のこと何も知らされていない下っ端軍人」
もイロイロやらされただろう。
この場合「技師」がついていることで「主人公が放射能漏れの危険を知りながら」
敢えてミッションに志願したことが、この作品のツボ❗️
「体制批判、技術的な怠慢=真実」の側面はとりあえず置いといて・・
「名も知れない(ただソビエト連邦さまの勲章はもらっただろけど)一消防士、市民の目線」
がこの映画の全て。
当然「お偉いさん」は即時、現場から逃げて、安全地帯から・・というのは昔も今も変わらない。
前半で感情移入させといて・・・・(ネタバレ回避)
放射能漏れの近くにいて「ゲロ吐いてる」子供が・(上に同じ)
まあ「Fukushima50」と構造は似ている。あとは相性の人間ドラマ=考えさせる映画。
途中「流暢なロシア語」で5分くらい寝た。でも人間ドラマとしては、まあまあ良い。
【ロシアウクライナ情勢、原発の是非については極めて政治的発言になりますから敢えて避けています。🙇♂️】
ロシア映画だからといって避けて通らぬべし
1986年4月のチェルノブイリ原発事故を普通の人々、特に消防士やその周辺人物側からの視点で描く。当初は単なる火災の鎮火として現地に赴いた消防士達が、次々と急性被爆で倒れていき、病院に担ぎ込まれる。その様は地獄絵図に近い、まさに阿鼻叫喚。
さらには、大規模な水蒸気爆発が発生するとヨーロッパ全土が放射能に汚染される危機を防ぐべく、有志達が原発地下に潜っていく様は、1970年代のアメリカのパニックディザスター映画を思わせ、なかなかにスリリング。ロシア映画らしいヒロイック描写はもちろん、蛇足になりがちな恋愛描写は、本作に関してはプラスになっていると思う。
それにしても、その原発があったウクライナがロシアによる軍事侵攻を被ることになると誰が予想できたか。本作プロデューサーのアレクサンデル・ロドニャンスキーと監督・主演のダニーラ・コズロフスキーは、侵攻に反対する声明を発信するも、ロシア政府から過去のロドニャンスキープロデュース作が公開禁止処分を受けたとの事。
原発を所持する日本だからこそ、本作を避けて通るのは浅はかというもの。
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