劇場公開日 2022年5月6日

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「今見ると皮肉」チェルノブイリ1986 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5今見ると皮肉

2022年5月13日
PCから投稿

ロシア映画だが、ウクライナも協力していて(そもそもがウクライナ人プロデューサーによる制作)の2020年公開作品なのが、ロシアのウクライナ侵攻の今は皮肉な感じ。

爆発事故初期の消火活動に当たった消防士たちが、放射線被曝と火傷でバタバタ倒れ、病院で亡くなっていくあたりの見せ方はちと劇的(漫画的)すぎかも。
特に、崩壊した建屋から光の柱がたっていたのは、やりすぎかな。

「火災だけで原子炉は無事です」と報告した所長とか、ネガティブな事実系はスッパリカット。
事故の原因はあくまでも現場の手抜き工事と、現場判断でマニュアルを守ってなかったせいにしていて、設計ミスや共産党中央委員会の安全意識がなかったことにはあまり触れられず。
軍の指揮の下、水蒸気爆発による汚染拡大を防ぐため、圧力抑制プールから水を排出する作業にのみ、物語は集約。
「祖国や家族を守るために命を賭ける市民」の姿を見せつけられた。

すごくロシア寄りで、『Fukushima50』的なプロパガンダの香ばしい内容に思えたのに、ロシア政府からこのプロデューサーは「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に認定され、過去に手がけてきた映画はすべてロシアで公開禁止となってしまったそうです。

まぁ、上が無理強いをする描写に、多少ロシア(旧ソ連)に対する批判精神は混じっていたから、その辺かな?

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コージィ日本犬