劇場公開日 2022年4月22日

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「大人の事情で振り回される子供」カモン カモン 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5大人の事情で振り回される子供

2023年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

そして振り回される大人の叔父さん。
どちらも大変だけど、いつの間にか通い合う心!!
「ジョーカー」ではギリギリに痩せこけて、狂気の演技で驚かせてくれた
ホアキン・フェニックス。
この映画では決して怒らない温和な叔父さんを、静かに演じています。
もうひとつ素敵なのは、ホアキン叔父さんが、甥のジェシーを、
一人前の人間として接する所です。

妹の一人息子の9歳のジェシーを(天才子役?の)ウディ・ノーマンが
演じています。
時にオマセに大人(叔父さんのホアキン)を振り回し、寂しくなると
「一緒の布団に入って良い?」と絶妙に甘えてきます。

「9歳の男の子の世話】
女性でもメチャクチャ疲れます。
動きは速い、
体力はある、
聞き分けは無い、
母親が地獄だ・・・と言う位ハード!!
(子育てはほぼ寝てるとき以外の14時間、滅茶、体力使うことと、
(自分の時間に侵食してくるので、ボーっと考える余裕がなくなり、
(それがストレスになる)

叔父さんのジョニーの仕事はラジオ局のインタビュアー(?)
良く分からないけれど全米の各都市の子供たちに、インタビューして
録音して放送してるみたい。
「この国の未来は?」
「地球は、終わる?」
「親に怒ってる事?」
「人は死んだら、どうなる?」
などの質問をする。

《子供の幸せ》
それは円満な家庭で愛されて大事に育てられる事・・・
みたいです。
その点で、ジェシーのお父さんは以前から精神の変調を来たす人。
お母さんのサポートがとても必要です。
今回、兄のジョニーに預けたのも、お父さんのポールが新しい職場の環境に
馴染めず不安定になったから、オークランドに行ったのです。

今時、両親が揃ってて、家族全員が健康で、裕福な家庭、
そんな家庭が珍しいですよ。
みんななんらかの健康不安やお金の心配を抱えている。

だから今回、
疎遠になっていた兄のジョニーと妹のヴィヴが助け合ったのは
とても良い事。
家族やそして友人の輪が子供を育てる・・・
そう思います。
《育児は一人で背負い込まない》
子供も大勢の仲間や親類や、ひいては社会全般のサポートを
必要としています。

モノクロームの濃淡が静かな画面を演出して、
大人と子供の距離のとり方が絶妙な、
味わい深い良作でした。

さぁ、C'mon C'mon
先に進もう!!

琥珀糖
Uさんさんのコメント
2023年6月2日

共感を有り難うございます。
「大人と子供の距離のとり方が絶妙な、」ですね。兄と妹の間、叔父と甥の間に愛はたっぷりあるのは分かっていても、それぞれの愛の表し方や考え方により、色々な距離感が生まれていたと思います。

Uさん
talismanさんのコメント
2023年6月2日

共感です!子どもは複数のいろんな大人達の中で育ち育てられるのが自然で幸せだと思う

talisman