「安定感。」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 NandSさんの映画レビュー(感想・評価)
安定感。
前提として
・『TOKYO MER 走る緊急救命室』ドラマ本編は未視聴
まず企画が素晴らしい。医療従事者・消防士・警察官・公務員……彼ら・彼女らがヒーローとして活躍する。
ちょっとしたヒーロー物よりもヒーローしているかもしれない。
けれど人間を超えないのがまた共感できて良い。
脚本も素晴らしい。色々な要素を序盤に散りばめて、ピンチという要所要所にヒーロー的な活躍や、人物の成長を解決策に持ち込んでいく。
シナリオの安心感はあるのに、ピンチのドキドキ加減が良い。本当に焦る。
キャラクターも、ドラマを観ていないのに"彼・彼女はこういうキャラクターなんだ"っていうのがしっかり伝わる。編集面も影響しているのだろう。本編を一回も観ていないのに混乱しなかった。
そして俳優が素晴らしい。本当に素晴らしい。名前が出てこないキャラクターにもしっかり物語があるのだな、というのがよく伝わる。これは本当に俳優が素晴らしい仕事をしている証拠だと思う。すごいチーム。
重箱の隅をつつくと、ランドマークタワー火災のCG(?)が甘かったのが気になる。ドラマ作品だからしょうがないけど……
現実を、医療を、消防を、どこまでヒーロー物に作り上げられるか。
少なくとも、本編を観ていないのに拍手を送りたくなるぐらいに素晴らしい作品。
コメントする