「待ってるだけじゃ味わえない感動がある!」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
待ってるだけじゃ味わえない感動がある!
毎週泣きながら観ていたテレビドラマ「TOKYO MER 走る緊急救命室」の劇場版。すでに予告だけで目がうるうるして、公開をずっと楽しみにしてきた本作。もちろん公開初日に鑑賞してきました。期待以上の出来ばえで、開幕1分で目が潤み、その後も何度泣いたかわかりません。
ストーリーは、横浜ランドマークタワーで放火による大規模火災が発生し、高層階に取り残された人々を決死の覚悟で救出する救命医療チーム・TOKYO MERの活躍を描くというもの。基本構造はテレビドラマと同じですが、今回はスケールが大きく、YOKOHAMA MERとの対立、厚生労働大臣の陰謀、さらには喜多見と再婚して妊娠中の千晶の救出も加わり、物語をおもしろくしています。
とにかく喜多見の生きざまが熱すぎます!医療ものは、奮闘する医師の姿がただでさえ涙腺を刺激するのに、そのさらにずっと上を行く喜多見の言動には、心を鷲掴みにされ、激しく揺さぶられます。喜多見は、医師として絶対に命を諦めない、そのためには何一つ躊躇しない、どんなに切迫した状態でも冷静に判断する、仲間を責めず見捨てず信じ抜く、もちろん己の体と技術の鍛錬は怠らない、そして誰に対しても笑顔と優しさを忘れない、そんな男として描かれます。もはや欠点がなさすぎて怖いぐらいです。それなのに、この聖人君子のようで現実感の薄くなりそうな喜多見という人物を、嘘くさく感じさせないのが、鈴木亮平さんの卓越した演技力と滲み出る彼自身の人柄です。余人をもって代えがたいとは、まさにこのことです。
そんな喜多見の奮闘ぶりに負けず劣らず熱いのが、MERメンバーと彼らを支えるスタッフや協力関係機関の人たちです。時には互いの主張をぶつけ合い、時には全てを投げうって支え合い、己の役割を全うする姿がとにかく熱いです。プロの矜持とそれによって結ばれたチームの絆が、患者のみならず、私たち観客にも勇気と希望を与えてくれます。また、本作はフィクションではありますが、エンドロールで映し出された本物の医療現場の写真も胸熱でした。職種は全く違いますが、私も自分の仕事に全力で向き合い、今まで以上に精進したいと思いました。
本作はドラマ未視聴でも理解できますが、白金大臣や久我山あたりの動きはわかりにくいと思います。また、喜多見の妹の重要度も前もって知っておきたいところです。テレビドラマで描かれた登場人物の人柄や相関、本作公開直前のスペシャルドラマで登場したYOKOHAMA MERとその創設の立役者である音羽の立ち位置など、作品の背景がわかっていたほうが圧倒的に没入できるので、事前にスペシャルドラマだけでも観ておくといいと思います。
まあ、展開が読めてしまったり、ご都合主義が目立ったりもしますが、それは織り込み済みなので気になりませんでした。ただ、放火犯の背景はもう少し描いてほしかったですね。「今野、そこに動機はあるんか?」とツッコミたくなりました。とはいえ、それが大きなマイナスポイントになるほどではないので、ぜひ多くの人に劇場に足を運んでほしいです。待ってるだけじゃ味わえない感動があります!
キャストは、鈴木亮平さん、賀来賢人さん、中条あやみさん、小手伸也さん、菜々緒さんら、テレビドラマ版の俳優陣が息のあった抜群の演技を披露しています。ここに杏さんを迎え、鈴木亮平さんとの演技合戦が作品を盛り上げます。
おじゃるさん
やっとスクリーンで観ることができました。
素晴らしいレビューをありがとうございます。
本当に、凄い映画が誕生しましたね。
ドラマも毎回感動していましたので
映画化され 嬉しかったのでした
公開時に体調悪くて(^^ゞ
すぐに見れなかったので
今日は、大満足です。