劇場公開日 2022年4月8日

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「作り手の愛が伝わってくるなぁ」スパークス・ブラザーズ バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0作り手の愛が伝わってくるなぁ

2022年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

アネットを鑑賞して興味を持ったスパークス。だってめちゃくちゃかっこよかったんだもん。それに知りませんでしたしね。興味倍増です。

監督が大ファンだそうですね。その雰囲気がなぜかバシバシ伝わってきます。みんなーこんなすげぇバンドがあるんだよー!って中学の時に友達が嬉々として教えてくれた時のような感覚にも似ているんですよね、あくまで感覚です。
現在進行形のバンドだからなのかな?アーカイブで固められたドキュメンタリーって感じじゃなくって、「スパークス解体新書」みたいな(笑)感じ。残念ながらスパークスの存在も知らず、音楽もこれまで聴いたことない僕にとっては素晴らしい教本であり新たな好奇心の種を拾った気がします。

このバイタリティと好奇心溢れる二人が作り出してきた曲や音楽スタイルには敬服しかないですね。彼らがいなかったら生まれていなかったスタイルがあるかもしれないって思えるほど。彼らの生き方自体がユーモアがあって軽やかでポップなんでしょうね。それが滲み出ている気がします。それがそのまま音楽のスタイル、ジャンルの広さ、アーティストとしての形を作っているのではないかなぁ?なんて思います。

本作ではアネットに行き着いた経緯が語られています。それは確か後半に出てくるのですが、もう納得しちゃいます。あぁ、そりゃやるよねぇって。全ての曲が好みにはならないかもしれませんが、きっと琴線に触れるものはあるはずです。色々聞き始めようと思ってます。ちなみにアネットのメインテーマは大好きな曲ですね。

ぜーんぜん畑違いかもしれませんがフランク・ザッパのドキュメント「ZAPPA」の彼の彼の言葉、「売れたものが優れているという考えは、くだらない」という作り手としての強い意志は、スパークスにも流れているような気がします。だから、彼らは強靭だし尽きぬ好奇心のまま突き進んでくれると思いたい、軽やかに、しなやかに。

バリカタ