「【”実父と別れた幼い僕に、男の生き方を教えてくれたバーを営む叔父や常連客たち。”】」僕を育ててくれたテンダー・バー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”実父と別れた幼い僕に、男の生き方を教えてくれたバーを営む叔父や常連客たち。”】
■家にほとんどいないラジオDJの父(マックス・マティーニ)と離婚した母(リリー・レーブ)に連れられ、祖父母や伯父のチャーリー(ベン・アフレック)が暮らす母の実家に帰ってきた幼いJR(長じてからはタイ・シェリダン)。
彼はチャーリーが経営するバーで、チャーリーや常連客から大人になることの意味を学び、やがてイェール大学に入り作家になるという夢を抱き始める。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作では、幼いJRにチャーリーは、【男の在り方】について、数々を教える。
その中でも
1.”何があっても、女を殴るな” は、当たり前であるが【男の在り方】の在り方としては基本中の基本である。
個人的な意見であるが、女を殴る奴は、どんなに見栄が良くても、頭が良くても駄目だと思う。
2.”隠し金は酒に使うな” も良いな。
3.長じたJRに言う”安いスコッチを飲むな。”も良いな。
基本的に、バーテンダーは客を見ないふりをしながら、実によく見ている。これは推測であるが、チャーリーはバーテンダーをしながら数々の客を見て来たから、上記のような【男の在り方】についての、語れるのであろう。
・更に、チャーリーはJRに”お前はスポーツは駄目だ。”と告げ、”本を読め”と言い、山の様な書庫を開いて見せるのである。
チャーリーが無茶苦茶博学な事が良く分かるシーンである。
・その後、成長したJRは、念願のイェール大学に入学する。この入学できるかどうか、悶々としているJRにチャーリーが、隠し持っていた合格通知書の文言もシーンも良かったな。
■少し、残念だったのはその後のJRが、イェール大学に入学し、シドニーと言い中になるも進展しなかったり、ニューヨークタイムスに記事を褒められながらも、採用されないシーンをもう少し膨らませてくれると、良かったかな。
でもまあ、今作はJ・R・モーリンガーの自伝の実写化だから、仕方がないか・・。
<今作は、実父と別れた幼いJRに、男の生き方を教えてくれたバーを営む叔父や常連客たちの姿を通して、一人の少年が成長する様を描いた作品なのである。>