「タイトルのインパクトが凄まじいね」女子高生に殺されたい といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルのインパクトが凄まじいね
『中二病でも恋がしたい』に響きが似ているタイトル。
某映画レビューYoutuberさんが「伏線回収が素晴らしい本格ミステリー」と激推ししていたのと、公開から2カ月で既にサブスクで配信されていたことに背中を押され鑑賞しました。内容に関する事前知識は全くありません。予告編すら観ていないです。
結論ですが、正直期待していたほどに本格ミステリーな感じはせず、ちょっと肩透かしを食らった感じです。演出にも違和感を感じたり鼻につくものが多くて、そこが少し残念でした。しかし物語の構成や役者陣の演技はレベルが高く、全体的に見れば普通に楽しんで観ることができました。
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問題を起こして懲戒となった教師に代わり、進学校・二鷹高校の新任教師として赴任されてきた東山春人(田中圭)。彼には「女子高生に殺されたい」という強い願望があった。甘いルックスと巧みな話術で生徒たちを掌握し、9年かけて作成した「自分殺害計画」を実行に移すために行動する春人だったが、かつての恋人でスクールカウンセラーの深川五月(大島優子)は彼の不審な行動に気付く。
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先にも述べましたが、全体的には普通に楽しめましたし観て良かったとは思うんですが、しかし鑑賞前のハードルが高過ぎたこともあって、「思っていたほどではなかった」って印象ですね。
新任教師として学校にやってきた田中圭演じる東山が、女子生徒からキャーキャー言われているのが凄い違和感ありましたね。田中圭って顔で売っている俳優じゃないので、「そんなにイケメンか?」って思っちゃうんですよ。これが例えば福山雅治とか斎藤工とかなら理解できるんですけど。田中圭さんが悪いわけではないんですが、どうしてもイメージと違ったので気になってしまいました。
過去のミステリーには無い、倒叙式ミステリーでありながら犯人が分からないというストーリー構成には感心しました。個人的に「自分を殺させるミステリー」と言うと、ドラマ化もされた石持浅海さんの小説『君の望む死に方』が思い浮かんだんですけど、こちらは犯人が誰になるかを理解した上で楽しいミステリー作品でした。『女子高生に殺されたい』はそれよりも更に進んだ「誰が殺人犯になるか」というフーダニット要素が追加されていて、それだけでミステリー作品としてこんなに新鮮味があって面白いものになるのかと驚かされました。
公開されたばかりの作品を自宅で楽しめるあまりない機会ですので、ぜひご覧になって欲しい作品です。