劇場公開日 2022年4月1日

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「キワモノ的なタイトルの裏に、魂の真の救済とは何かという深い問いが隠されている」女子高生に殺されたい tomatoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0キワモノ的なタイトルの裏に、魂の真の救済とは何かという深い問いが隠されている

2022年4月21日
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オートアサシノフィリアという精神疾患は実際にあるし、主人公がその欲求を叶えたいと願うことも理解できる。むしろ、誰にも迷惑をかけずにそれを成し遂げようとする主人公の姿勢には、共感すら覚える。
ただし、自らの病気を治したいとか、誰かに救ってもらいたいといった葛藤がまったく見受けられない主人公には、やはり感情移入することができない。その一方で、命を助けることが、主人公を救うことになると単純に考える元カノにも、完全に同調することはできない。
物語は、「完全犯罪が成功するかどうか」ということを焦点として進んでいくが、途中から、「主人公はいかにして救済されるのか」ということが気になり出す。その答えは明示されないが、ラストシーンは、「自分の願うとおりに殺されることこそが、主人公にとっての真の救済になる」ということを示しているのかもしれない。
ところで、ある少女の、動物の考えが分かるとか、地震が予知できるとかいった特殊能力は、物語上、必要だったのだろうか?

tomato