「どしゃ降り雨の中に虹を見た!」生きる LIVING ねもちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
どしゃ降り雨の中に虹を見た!
オスカーを2人取れるなら…
と思う程ビル・ナイの叙情的な演技が頭から離れません
オリジナルを観たのはかなり昔で記憶もおぼろげですが完璧に完成され上品な英国作品に仕上げられている様に頭が下がった
50年前のイギリスが見事に再現され
自身もあの街角で紅茶を飲んでいるかの様に物語に入り込んでいました
物語に寄り添う全ての音楽も素晴らしかった
オリジナルは「ゴンドラの唄」本作はスコットランド民謡と国は違えども国民心情に刺さる名曲だ
毎日同じルーティンで過ごす人の方が確実に多いのが現実である
人生の価値感や目標は人それぞれ違う
ヒーローやヒロインにならなくとも
賛美や賞賛を得る事なくとも
自身に寄り添ってくれた人達に「ふっ」と想い出してもらえたらきっと満更でもない人生だったのかも知れない
ましてや他人に「幸せそうに見えた」と思わせる終幕なんぞ滅多にある物では無い…
きっと彼はブランコの様に人生の漕ぎ方を上手に閉めたのだろう
時間は無くてもやれる事はある!
主人公の気付きは彼の残りわずかな人生を晴れの日にしたはずた!
そして彼に携わった若者たちの未来をそっと見守っているだろう
人は死ぬまで生きる…
大病を患った経験がある私は
常に健やかで穏やかで笑顔多き日々を大切に丁寧に過ごしている
そして、その時が来た時にもジタバタしない
そんな毎日を生きて行きたいと…
なので、尚更この作品に心励まされ出会えた事に感謝したい
主人公と同世代の観客の方が多い中
終演後は皆さん、マスクからのぞく瞳が穏やかでしたね
カズオ•イシグロさんの脚色は泣けるほど秀逸でした⭐️
共感&コメントありがとうございます。
私のレビューを評価して頂き、ありがとうございます。
今後のレビュー作成時の励みになります。
本作、主人公は、余命宣告によって、自分の命が有限であることに気付きます。その気付きが主人公を覚醒させることになります。
主人公の遺志を継ごうと誓い合った職場の仲間達が、現実に戻ってしまうのは、彼らには、命が有限であるという実感がなかったからだと推察します。
本作、有限な人生をがむしゃらに生きていきたいと思わせてくれる作品でした。ねもちゃんさんのような経験をされた方ならなおさらだと思います。
では、また共感作で。
ー以上ー