すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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本当に惜しい。あと少しで映画史上最高傑作だったのに…
今年の夏、まず自分は小説版「すずめの戸締まり」を手に取った。そして、3日程度で読破。その瞬間、分かった。あぁ、これは間違いなく映画史に残るレベルの映画になるだろうなと。それくらい完成度の高すぎる小説だった。これだけ完成度の高い小説に、新海監督の映像美が組み合わさる。なんて映画だ、そう思った。そして、いざIMAX版で鑑賞。オープニングが始まる、これは☆5だな、そう確信した。しかし、映画が終わると、え?と思った。なぜなら、小説版で描写していた部分がカットされていたからだ。確かに、121分とアニメ映画にしては長めの上映時間のため、どうしても全てを描き切るのは難しいと思う。しかし、どうしてあの部分をカットしてしまったのか、特に予告編ではあったのに…と思った。よく小説を読んで、予告編も見ていた人なら、どの部分か分かると思う。
芹澤が歌うシーン、あそこをもう少し少なくするなど、他に色々と手はあったはず、本当に惜しい。でも、それ以外はほぼ完璧に近い完成度なので、是非1度は、映画館でご覧になってはいかがでしょうか。
震災をテーマにしていて、東日本大震災で被災した女の子すずめの成長が...
震災をテーマにしていて、東日本大震災で被災した女の子すずめの成長がテーマの一つになっていて、素直に泣ける映画だった。
旅をしていろんな人々と出会うけど、会う人がみんないい人過ぎて気持ちよく観れた。その中でも芹澤くんは見た目もいいし優しすぎるし声も神木隆之介なのでめちゃくちゃに人気が出るだろうなと思った。
環おばさんがすずめに本音をぶつけるところ、その後仲直りする時に「あれは本音だけど、それだけじゃないから」という言い方をするところに、環おばさんの哀愁を感じた。環おばさんにも幸せになって欲しい。
あと声優がみんな俳優やアイドルなんだけど、違和感がある人が一人もいなくてとても演技が良くてびっくりした。草太の声をSixTONESの松村北斗がやっていたけど、演技も自然でかっこよかった。アイドルで演技もうまいなんてずるい。。深津絵里もすごかった。
予告を観た予感通りの出来
前提として自分は新海誠作品の「君の名は。」や「秒速5センチメートル」は傑作だと思っています。その上で、前作の「天気の子」は凡作だと感じていました。本作は予告の段階で嫌な予感がしており、劇場で観るか躊躇していましたが鑑賞しました。映画の出来は開始5分程度で大体分かりますが、始まりからして嫌な予感は的中でした。まずストーリーが滅茶苦茶です。震災にスポットを当てる事には全く悪いと思いません。主人公や脇役達の行動がどう考えてもあり得なすぎだし、終始ご都合主義が続いてもはや苦笑するレベルでしらけます。音楽に関しても君の名は。>天気の子>本作と劣化感が否めなません。一曲も耳に残る曲がないんです。風景映像は綺麗ですが、新海作品を観たことがある人なら同じような映像を観たなと感じるでしょう。同日に鑑賞したブラック・パンサーが良作だったため余計に酷く感じたのかもしれませんが、本作を高評価にしている人が多いことに愕然とします。自分には新海監督の才能は枯渇したとしか思えませんでした。
なるほど
予想より良かった
誠実・面白く内容も深い
新海誠は日本を殴りにきている
集大成にふさわしい作品
展開が早い
前を向くことが大事なんですね。
幸いにして、これまで大きな災害に遭ってはいませんし、大きな痛手も受けてはいないのですが。評論子は。
でも、そういうトラウマを心の内側に抱えている人の苦痛は並大抵ではないことでしょう。
でも、人間は未来に向かって生きていかなければならないので、今を大切に生きることが大事であることは、多言を要しないでしょう。
「記憶の中にすっかり封印してしまえ」ということではないにしろ、やはり既往だけに囚われていては、いけないということでしょう。
その意味で「已往の諫(いさ)められざるを悟り、來者の追ふ可(べ)きを知る」という言葉は、一面の真理を衝(つ)いていると、評論子は思います。
(現に過去のトラウマに苦しんでいる人の苦しみを否定するものではなく、あくまでも前記のようなトラウマにを抱えてはいない評論子の考えですが)
本作で鈴芽が果たしてきた「戸締まり」というのは、そういうことでは、なかったでしょうか。
新海版シン・ゴジラ。 ダイジン、あざと過ぎ萌え。 東日本大震災の経...
3部作集大成!シンプルな恋愛映画も観てみたいです。
新海誠ワールド
まず、入場者特典の冊子にビックリ。
簡単なチラシ程度の内容かと思ったら、企画書の画像、監督のインタビュー、主要キャストとの鼎談、とかなりの充実度とボリューム。
冒頭映像など配信されていたがあえて観ず、ほとんど予習もなく来たが、上映前にこれをパラパラと眺めて、初めてこの映画がある出来事をモチーフにしていることを知った。
それ自体は私とってある意味「ネタバレ」でもあったが、冒頭の映像を観た人なら想起されるコトではあろうし、あまり気になることでもないのだが、それとは別に、私はあの出来事をネタにするのは、言葉を選ばず言うと「卑怯」な気もしている。
それは、あの出来事で被害を受けた方々が今も依然として生活されていて、それを当時多くの日本人がリアルタイムで大きなショックを受けながら注視していた事件だったから。
正直、私はあの現場の映像は今でも苦手にしている。
私が「卑怯」だというのは、「作品を作るな」という意味ではなく、「どうしたって泣いてしまう」からだ。
前置きばかり長くなってしまった。
(ここから少しだけネタバレっぽい内容も含みます)
まずは相変わらず…いや、さらにクオリティの上がった映像美。自然物はもちろん、光や水といった無機質なモノを美しく描かせたらやはりトップクラスだと思う。
そして、CGで背景が自由に動かせるお陰で、カメラの動きでこれまでに見たことのないようなシーンがたくさんあった。
そして今回は「人」の描き方もこれまでより踏み込んでいた気がする。
とは言え、やはり新海誠作品テイストは健在なので、彼の作風が好きならハマるだろうし、そうでなければピンと来ない人も多いだろう。
本質的なところでよく解らないところもあるし。
でも私は、これまでの劇場作品3作の中では一番好きだなぁ、という感想。
ラストシーンとパーキングエリアでのシーン(この辺りはむしろ大人達の「人を救うことって綺麗事じゃない」という叫びに近い)で都合2回の涙、でした。
ま、その辺りは私自身の更なる老いと、最近仕事で大きく削られたメンタルのせいなのかも知れませんが。
この映像を楽しむなら、劇場以外はあり得ません。
よろしく。
「君の名は。」「天気の子」より好き。最高傑作。
今回の作品は東日本大震災という重いテーマの作品であるが、ここまで深い作品にできるのは日本の映画監督のなかで新海誠監督しかいないと思う。
「行ってきます」という単純な言葉がここまで心に刺さったのは初めてで、何気ない日常を送る日々がどれだけ幸せなものか改めて感じることができました。
終盤のシーンは鳥肌注意です。
また、映像美は流石といった感じで終始綺麗でしたし、今回はRAD要素が少なめでコミカルなシーンやシリアスなシーンのバランスが良く、とても見やすかったです。
老若男女に受け入れられるでしょうし、君の名は。は超えられるか分かりませんが、結構いい線まで興行収入は伸ばせるんじゃないかと思います。
不満な点を挙げるとしたら、すずめと草太の関係性とダイジンについての深堀りがもう少し欲しかったくらいですね。
それ以外は文句なし。
期待を裏切らない完成度!
新海誠監督の新作で期待していた本作。その期待を裏切らないすばらしい作品でした。公開初日に鑑賞してきましたが、行きつけの劇場はいつもの倍ぐらいの客入りで、改めて新海監督の絶大な人気を感じました。
ストーリーは、扉を探しているという青年・宗像草太に興味をもった高校生・岩戸鈴芽(すずめ)が、たまたま廃墟で見つけた、災いをもたらすミミズが吹き出す「後ろ戸」を開けてしまい、草太と協力してなんとか戸締まりをするものの、封印の要石は猫に姿を変えて逃げたため、猫によってイスに変えられてしまった草太とともに、猫を追いながら各地の廃墟にある後ろ戸を戸締まりしていくというもの。
とにかくテンポがよく、冒頭から美しさや迫力を感じさせる映像で魅せ、舞台設定を観客にすんなりと理解させるとともに、すずめの行動にある程度の必然性を持たせる導入はお見事です。その後もスムーズな展開で一気に作品世界に引き込まれます。物語の魅力もさることながら、すずめたちに絡む人々の誰もが確かな息を感じさせる描き方がされているのもすばらしかったです。それを圧倒的な映像美で魅せるのだから、没入感が半端ないです。
前半は、すずめが自らしでかした不始末の償いでもあり、自分でも気づかぬ草太への想いからの行動で物語が展開します。それがロードムービー的でもあり、ほのぼのとした雰囲気を醸します。同時に、それと対照的なミミズを抑えるための戸締まりが、緊迫感をもって描かれます。この緩急をつけながらの展開がテンポのよさを生んでいると感じました。
そんな前半から、大きく舵を切る後半への切り替えがまた上手いと感じました。最後の目的地は、すずめの故郷の東北。ここで初めて本作のテーマに東日本大震災があることを知り、スクリーンに映し出される映像からあの日の忌まわしい記憶が蘇りました。自分は直接的な被害は何一つ受けていませんが、観る人によっては今だに受け入れられないシーンかもしれません。そして、それはすずめも同じ…というより、そんな人たちの象徴として描かれているのが、すずめなのだと思います。
震災孤児となったすずめが、自分の中でくすぶり続ける亡き母への思い、自分を育ててくれた叔母への遠慮やわだかまり等と向き合い、受け入れ、乗り越え、前を向いていく姿が、観る者の共感を誘います。そんなすずめの成長譚は、震災で亡くなった方への追悼であり、残された者への未来に向けたエールなのだと感じました。
キャストは、すずめ役に原菜乃花華さん、草太役に松村北斗くんで、他のキャストも深津絵里さん、染谷将太くん、伊藤沙莉さん、神木隆之介くんと軒並み俳優さんが占め、十分に及第点ではあるものの、やはり多少の物足りなさは残ります。それでも作品としてのクオリティは抜群なので、とにかく見て損はないと思います。
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