「最後まで魅入った。」すずめの戸締まり sand catさんの映画レビュー(感想・評価)
最後まで魅入った。
人間も、椅子の寝相も、昭和の歌も、転がるみかんも、芹澤の車も、猫も、街並みも、魅力的で愛すべきものに溢れていた。近くの席の知らない子どもが、ダイジンが見つかったとき興奮のあまり「いたー!」と思わず声を出してしまったのも含めて愛おしかった。入場者プレゼント、環さんの小説も沁みた。
で、この映画、新海誠監督の作品で、『君の名は。』と『天気の子』は観たことがあって、なんだかやたら映画館でかかっているからちょっと観てみようぐらいの軽い気持ちで観たのだ。ここにレビューを書く人はみんな映画の知識が豊富な方ばかりだから、ウソだと思われそうだけど、『すずめの戸締まり』というタイトルから、雀(鳥)が主人公のほのぼのした映画だと想像していた。見始めてすぐ、あ、すずめって、人間だったのかと、ビックリ。そして、私にとっては結構ホラーな内容だった。無知はこわい。「地震描写および、緊急地震速報を受信した際の警報音が流れる」という注意喚起も、観終わった後に知ったのだ。警報音、苦手。映画の世界と分かっていても、心臓がバクバクしてしまう。貴重品を手に逃げ出したくなるのだ。という理由で、星ひとつ減らしました。なんかすみません。
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