「満足!」すずめの戸締まり デブリさんの映画レビュー(感想・評価)
満足!
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やっぱり画が綺麗。廃墟がいいし、アクションもいい。SLAM DUNKと続けて観て、どちらも美しかったけど、こちらのほうが、動きにより違和感が少なかった(バスケはリアルの人間がするところを見慣れてしまっているから、その難しさもある)。
扉を閉じるとき、そこにいた人々の暮らしを思う必要があるのがよかった。『天気の子』の「僕と僕の好きな女の子」しか人間じゃない世界感が私はかなり嫌で。本作では、東日本大震災に遭う彼の地の人々の「おはよう」が聞こえるシーンに、ちょっと泣きそうになった。
叔母さんの感情も、出来過ぎてなくて自然でいいし、各地で主人公少女を女性キャラクターが助けるのも好きな展開だった。ダイジンがすずめに愛されていないと理解していきなり落ち込んで老け込むのがかわいそうでかわいかった。
神様と要石の設定が私にはよく理解できなかったので、ものすごくマッチポンプ感があるけど、そこを別にすると、個々のシーンやそのシチュエーションでのキャラクターの感情の動き方は説得力があった。ここの精度が、作品全体への印象とか鑑賞体験の質を押し上げている。あと、染谷将太の声。
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