「アニメーションクオリティ「は」最高」すずめの戸締まり バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメーションクオリティ「は」最高
とにかく、エンドロールの監督自身のクレジットのフォントの大きさと順番に「やれやれ」って気持ちになりました。どれだけ自信満々なんだ?と。なんだか、周りイエスマンしかいないんじゃ?と老婆心ながら思うほど。
ま、ある程度のエゴは表現者として必要なんでしょうが、どーにも独りよがり感が強く物語は稚拙さを感じざるをえませんでした。
ラストの帰着はさすがの新海監督。相変わらずうまい時間軸の使い方。ドラマティックでした。けど、けどね。あまりに詰め込みすぎたのでは?だって、背景や心情描写が薄過ぎて、鈴芽はじめ登場人物たちの行動理由に説得力がなさすぎる。
鈴芽の成長?感じられない。ただ動いてるだけ。
ダイジンの行動変化、よくわからん。
おばさんとのケンカ、なんでそこ?
いや、そもそも鈴芽ってそんな猪突猛進する子なの?
わからん。
なんか、素敵なシーンと思われるイメージボードをむりくりストーリーで繋げてるだけのように思ちゃって、ロードムービー的な要素ありつつも、展開は冗長で全体的に長い。眠くなりました、途中。(だって同じこと繰り返すだけなんだもん、ある場所に行くために)
だから、良い場面はあれどカタルシスが生まれませんでした。それとさ、あの出来事をただのドラマの設定としてしか使ってない?監督。これじゃなくてもよかったんじゃない?だって、前向こう!だけじゃただの外野からの気休め応援ですよ?もっと、もっと寄り添えるメッセージあったんじゃ?
好きにはなれない一本でした。
あしからず。
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