「内容はとても良かった。」すずめの戸締まり とっぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
内容はとても良かった。
先程鑑賞して来た。
主人公の鈴芽の過去(生い立ち)と人間の生き死としての宿命を絡ませながら、好きな人を助ける為に動いていくと言うお話。
全体的に話の内容は分かり易く、テンポ良く進んでいくので途中で飽きる事もなく観る事が出来た。
主人公の鈴芽役・草太役の俳優さん達も迫真のある演技で話に入り込めたし、最後のシーンやエピローグ的なスタッフロールも良かったと思う。
ただ、気になった点もあった。
・チカの民宿に泊まった際、制服と椅子しか持たない女子高校生に異変を感じずに泊まらせてるチカの家族。
・ヒッチハイク中に声を掛けてきた大阪人のシンママ、自分の家に泊めて、幾ら裏方とは言えその日知り合った未成年を自分の幼い子供達の面倒だけでなく、自分のスナックで働かせるのってどうなんだ??
後、個人的には芹澤の前半と後半の温度差が余りにもあり過ぎて、車で御茶ノ水前で合流辺りから違和感しか感じなかった。ナツメロばかりを掛けまくり、口ずさんでいるシーンを見ていても芹澤の風貌からしても全然しっくり来なかった。寧ろあれは叔母さんに恋焦がれている岡部の方が良かったんじゃないか?とさえ感じた。
ただ、その岡部も最初にアレだけ伏線張っときながらあれしか出番が無いのもなぁ…と、言ったところ。
また鈴芽の苗字が「岩戸」とあるのを見て、真っ先に「天岩戸」を思い起こしたが、話の内容からイザナミ神とイザナギ神に絡めているのかと勝手に思っていたのだが、劇場で頂いたミニパンフレットには鈴芽の名前はアメノウズメから来ていると書かれていて、成る程。と納得した。
総評としては、最後まで飽きる事なくストーリーを楽しむ事が出来たが、鈴芽と草太の恋愛の展開が些か強引過ぎるなと思える点も気になった。椅子になっているシーンが多かったから表情が見えない部分も多く、致し方ないのであろうが、チカの家に宿泊していた際に2人で恋バナをしていてもウントモスントモしていなかった椅子(草太)が、危ないから帰れと鈴芽に連呼しているかと思えば、凍りつく直前に君に会えて良かった…には「急に何故?」と言った感じに。
草太の心情がもう少しのぞけていれば良かったかも知れない(鈴芽が見た草太の心情だけでも少ない気がした)。
※ ここからは個人的な話になるが、今回この映画を休日に観た事や時間帯、それとアニメと言う性質上どうしても中学生〜高校生の団体客が多く、観覧中も周りに聞こえる程の私語や頻繁な立ち上がりや出入りが激しく、いつも観ている感じで集中して観ることが出来なかったのは残念だった。
現在観覧した映画館では15分おきに上映開始しているようだが、暫くはこう言った幼い客層が多いと思うので、それが嫌な人は夜間帯で観るか、平日の午前中に観るのがベストだと思う。