「新海誠監督の魅力を活かしきれてないような。」すずめの戸締まり XIAN666さんの映画レビュー(感想・評価)
新海誠監督の魅力を活かしきれてないような。
僕としては新海誠監督の魅力は「秒速5センチメートル」のようなを"大人になると出来なくなってしまう恋愛と中々抱けなくなる真っ直ぐな恋心"を非常にリアルかつドラマティックに描くことの出来る所だと思っているので、今回の作品はなんとなく物足りなかったです。
「天気の子」が監督の魅力を最大限気活かせた最高傑作だと思っているのですが、あれほどSF描写を最小限にしてしまうと画的な派手さが抑えられてしまって一般的には少々不評だったみたいですね。
そのせいか今回は、
・ストーリーテリングにおいて物語を押し進めるためのSF的設定
・集客ノルマ達成の為の超映像美やド派手演出
・真に伝えたいメッセージと心理描写
この三要素の内の前二つを優先しすぎて少々中途半端になってるような印象がありました。
SF的設定が複雑で細そうな割に映画内では全てを語りきれてないというのが監督の魅力の部分を邪魔していたように思えます。
もちろん心を揺さぶられるシーンはいくつもありましたが、SF要素やその複雑な設定に気を取られすぎて、一度見ただけではメッセージを読み取りきれなかった。
もう一度見に行きます。
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