「新海誠が語る鎮魂の物語」すずめの戸締まり bionさんの映画レビュー(感想・評価)
新海誠が語る鎮魂の物語
軽快なシティポップが流れる中で、小菅ジャンクションを超えてすずめ達の向かう先は、東北自動車道。ということは、あの出来事に向き合うということ? そうであれば、自分もしっかりと受け止めねば。
背景美術が美しいことは、分かりきっているが、アニメーションがIMAXのスクリーンに映し出されると、この世界の住民になってしまいたい。そんな願望が湧いてくる。
演技については、全員すばらしい。ジャニーズ情弱なので、松村北斗に先入観はないが、声もイケメンだし、コミカルな演技も面白く、これであればキャスティング正解。(ファンの皆様、上から目線でごめんなさい)
伊藤沙莉は、一番ハマっていた。顔つきといい、声といい、どうみてもスナックのママ。当て書きでしょ?
『君の名は。』は、カタストロフィーを無かったことにする願望の物語であったが、『すずめの戸締まり』は、一歩進んで、鎮魂をテーマにしていると思う。セカイ系から離れたマコト新海の新境地を全面的に支持します。
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