「そうきましたか」すずめの戸締まり k.comさんの映画レビュー(感想・評価)
そうきましたか
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実際大きな被害のなかった地域にいた自分が、震災で被害にあった方の気持ちを推察するかのような感想を述べるのは違うと思うので、それは置いておいて。
過去と向き合い、自分は今生きていることを実感する
自分にとってそういう映画でした。
なんでもそうですけど、
今の自分、今までの自分、
その経験の引出しにあるものが
見るものの捉え方を決めたり
そのシーンに呼び起こされたりします。
廃墟となった母校を想い涙し、
愛媛の言葉を話す、亡くなった友人を想い泣きました。
そして、叔母の心の中にあるネガティブな感情に触れた時に。
大切にしているからといって、いつもポジティブな感情であるわけではない。蓋をしても、悪く思う時もある。
でも、そういうもの全部ひっくるめて、やっぱりとても大切にしてるってこと。
そうなんだよ。て、思いました。
フラれた直後に見る恋愛映画と、告白が上手く行ってラブラブな時に見る恋愛映画の捉え方が違うように、結局メッセージは自分の中にある、と思って私は映画を見ます。
今回も、自分の中にメッセージを見つけることが出来たので、いい映画でした。
悲しみに潰されそうな子供のすずめに、大きくなったすずめが伝えたメッセージ。
どんな辛くても時間は戻ったり、待ったりしてくれないけど、色んな人に支えられてちゃんと生きていける。どんな想いを抱えても、この世界は生きていくに値するんだって、そう思いました。
きっと批判も少なくない映画になりそうですけど、それだけエネルギーのある映画であり、その批判の感情もまた尊いのだと思います。
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