劇場公開日 2022年11月11日

「新海誠監督が苦手なんて言えなくなってしまった」すずめの戸締まり kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0新海誠監督が苦手なんて言えなくなってしまった

2022年11月11日
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鑑賞方法:映画館

新海誠監督の映画って苦手だった。「秒速5センチメートル」も「言の葉の庭」も。なんなら「君の名は」や「天気の子」も少しだけ苦手。主人公の男の子がうじうじしてるし、話の端々に童貞くささが漂っているから。それはそれで味だし、それが好きって人も多いと思うけど。
でも本作は今までの新海誠作品とは何か違う。映像がきれいなのは今まで通り。違うのは何か。主人公が女子高校生だから?それともロードムービーだから?はっきりコレだ!と言えるものはないのだが、いずれにしてもすずめの成長物語として、大災害を救おうとするアクションものとして、家族愛の物語として、とても素晴らしいものに仕上がっていた。猫(神さま)のだいじんや環さん、芹澤くんのキャラ設定も絶妙。これ、川村元気Pの意向がどれだけ入っているのだろう。全部新海監督がすべてを作っていたりして。なんてこった。新海誠が苦手なんて言えなくなってしまった。
今までの新海誠作品が大好きな人に本作はどう受け止められるのだろう。とても気になる。

kenshuchu