「説明できない涙」サバカン SABAKAN またぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
説明できない涙
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エンドロールの途中で岸壁に書かれた落書きをお姉ちゃんが見つける。そこでこみ上げてきたものは一体何の涙なのか自分で説明できない。いい映画を見せてもらった。
邦画は洋画に比べて映像の平均点が低いと思っているが、本作は撮影、特に移動撮影が秀逸だった。軽トラに乗せてもらって海から帰るところ、前述のエンドロール、自転車ナド。
時代背景はマタゾウより一回り若い世代だが、描かれる場面はワタシのそれと非常に近く、個人的には斉藤由貴や当時の時代風俗ネタをもう少し掘ってほしかったカモ。
役者では竹原ピストル良かったなあ。あと草なぎ剛、全くこの人の演技にはいつも惚れ惚れさせらせる。その人にしか見えない。貫地谷しほり、お母さん役の年代なんだなあ。その明るさが、かなしい。赤信号のフラグが、まさか本当に…。
ラストシーン、竹本の顔を出さなかったのは正解だ。ディテイルまでしっかりした良作でした。
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caduceusさんのコメント
2022年8月21日
またぞうさんコメントありがとうございます!
貫地谷しほりさん演じるお母さんは夜、子供が寝る時間も帰ってなかったように思うので、スーパーのシフトとも思えず、飲み屋か夜のシフトがあるような仕事をしているんですかね。脚本自体は設定がないのかもしれません。
母子家庭でダブルワークしてがんばっているお母さんもいらっしゃると思うので、それを否定しているような印象を与えたとしたら申し訳ありません。
私はその辺りの細かい描きかたが足りないと感じました。