「最初から最後までクロエ・グレース・モレッツしか出ていないと言っても過言ではないような映画だった。」シャドウ・イン・クラウド Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
最初から最後までクロエ・グレース・モレッツしか出ていないと言っても過言ではないような映画だった。
クロエ・グレース・モレッツが見たくて見に行った。
内容的に正にそういう人向けに作っているような映画で、最初から最後までクロエしか出ていないと言っても過言ではないような映画で、前半部分が特にすごかった。
最初のシーンからすごい違和感があって、クロエが出撃直前の爆撃機に乗り込むんだけど、そんなことある?という感じしかしなかった。
ソ連軍には女性兵士がたくさんいたらしいけど、アメリカ軍でしかも空軍、上官としてクロエが乗ってくるとかいくらなんでもありえない。
自分が乗組員だったら頭がおかしくなって夢を見ているのか?となると思う。
普段なら目の保養で大喜びするかもしれないけど、戦争だし、そのまま出撃したらたぶん全員死ぬだろうという未来しか見えない。
その辺の謎は、後半で回収されるんだけど、あまり納得はできなかった。
とにかくあまりにも怪し過ぎるから、クロエは爆撃機の下についている銃座に閉じ込められてしまうんだけど、その後もまたすごかった。
それから映画の半分くらいまで銃座に座ったクロエのアップの顔しか出てこない。
特に動きもなくて、ひたすら上の乗組員とセクハラまがいの会話をしているだけ。
クロエだからいいけど、もしブサイクな人だったらとてもじゃないけど見ていられない感じだった。
でもつまらないかというとそうでもなくて、どちらかと言えば面白かった。
もしそのまま最後までいってしまったら、逆に映画史に残るすごい映画になったかもしれない。
後半部分は一転して戦争映画だかSF映画だかよくわからなくなって、『エイリアン』みたいな感じになった。
それなりに面白かったけど、前半のまま最後までいった方が面白かったかもしれないし、うまくやればできたんじゃないかな?と思った。
後半最初の方で、なぜか仮面ライダーのコウモリ男みたいな、怪人だか怪獣だかよくわからないものが出てきた。
「グレムリン」と言われてたけど、どう見ても妖精というより「怪奇コウモリ男」で、「エイリアン」という感じでもなかった。
乗組員たちは最初コウモリ男に気づかないで、クロエが一人で戦っている間に日本軍の零戦も襲ってきて、その途中でクロエがこの爆撃機に乗ってきた理由も明らかになるという怒涛の展開になった。
飛行機の中やら外やらで怪人と戦って、日本軍の零戦とも戦っていくというところは面白かった。
でも、それを言ったらおしまいだけど、空を飛んで爆撃機にくっついて、鉄板を壊して中に入ってきて、銃で撃たれても平気そうな怪物が、クロエみたいな女の子にやられるかな?という感じもしなくもなかった。
あの「グレムリン」と呼ばれてた怪物はなんだったんだろう?
最後まで正体の説明はなかったけど、たぶん日本人の象徴かもしれない。
なんとなくアメリカ人がそんなことを言っていたというのをのを聞いたことがある。
結局、世界征服をたくらむ悪の秘密結社「日本」が、改造人間コウモリ男と零戦で襲ってきたんだけど、クロエにやられてしまったということかもしれない。