「まばたきにも意味がある」こころの通訳者たち What a Wonderful World いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
まばたきにも意味がある
クリックして本文を読む
みえない人、きこえない人、そのような人達にも映画を楽しんで欲しい その補助として音声ガイド、又は字幕や手話を用いて作品の醍醐味を伝えている
その中でもかなり斬新な演出手段である"舞台手話通訳" 今作での演劇舞台の演出者が喩えるところの『「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンド』的立ち位置の役割である そしてそんなニュースタイルの舞台手話通訳の手話内容をこともあろうに音声ガイドを付けて視覚障碍の方にその有り様を伝えたいというかなり実験的且つ、トリッキーなコンセプトでのドキュメンタリー作品に仕上がっている
始めは、なんで声は聞こえる舞台に於いて台詞をトランスレートする手話に対してわざわざ音声ガイドなのかと不可思議極まりなく、暫くその意味合いを見いだせずにいたが、中盤以降で段々と理解の紐が解き始める それはこの舞台自体ではなく、舞台手話通訳へのフォーカスを試みる事に集約することなのである テーマは障碍を持つ者同士のコミュニケーションの可能性の探索
その試みを紆余曲折ながら、イメージという目に見えない雰囲気を伝達出来たのではないかと思う 勿論細かいニュアンスには限界がある ただ、聞こえない人に、みえない人への補助ツールを伝える意味合いは大事なのだと思う 今度は逆のパターンも試してみたい、そんな可能性を探れる内容であった
コメントする