「東京ウォーターワールドなス〇イダーバース」バブル regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
東京ウォーターワールドなス〇イダーバース
重力を操る泡「バブル」が降り注ぎ、重力が壊れた東京を舞台とする、所謂ウォーターワールド的ディストピアものにして、劇中でも触れられるアンデルセンの『人魚姫』をモチーフとしたメロドラマにして、グラビティ(=パルクール)・アクションが見もの。ただアクション描写はパルクールというより、『スパイダーマン:スパイダーバース』要素がかなり強い。
主人公ヒビキとヒロインのウタの関係の進展ぶりに駆け足感があるし、聴覚障害を抱える主人公というのも『ベイビー・ドライバー』チックだし、そもそも人間と○○の恋愛というのも『シェイプ・オブ・ウォーター』のプロットだったりと、キツイ言い方をすればオリジナリティに欠ける“良いとこ取り”なアニメと斬ってしまいがち。でもアップになったキャラクターの表情の美麗さは目を見張るものがあるし、2人に待ち受ける顛末、そして売りとなっているアクション描写の描き込みは素直に拍手を贈りたい。
メイン2人を本業が声優じゃないキャストが演じているも、彼らの知識が皆無だったので特に違和感を感じなかったのが幸い。そういえば、あるキャラクターの声を宮野真守が担当しているのも、『スパイダーバース』の影響を感じずにはいられない。
Netflix版が先行配信との事だが、大スクリーンで観ても宜しいんじゃないでしょうか。
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