「全25作劇場で見ている私が自信を持って面白いと言える」名探偵コナン ハロウィンの花嫁 森林熊さんの映画レビュー(感想・評価)
全25作劇場で見ている私が自信を持って面白いと言える
昨年の出来があまりにもアレ過ぎたので、今回は全く期待しないで観に行った。ところが今回はめちゃくちゃ面白かった。前回のせいでハードルが地面に埋まってるとかそういうこと関係無しに、近年では純黒の悪夢以来の面白さだった。しかしまぁタイミング的にロシアは最悪だなとは思った。
キャラごとに見せ場があり、小五郎は灰原を庇うシーンや、少年探偵団はコナンをキャッチするシーン、捕まったとはいえ千葉も一人はやっつけるシーンがある。白鳥も高木に助言したりするシーンがさり気なくだがいい。警察学校組もよくもまぁ松田のたった1週間の捜査一課という時期に、こんなエピソードをぶち込んだものであるが、4人とも見事に活躍していて恰好いい。萩原もちゃんとコナンの回想で登場してくれる。今回の見せ場で特に良かったのは、高木が松田に扮して啖呵を切るシーンだろう。書いていて思い返すと、警察組では目暮警部だけ残念ながらいいところが無かった。また、蘭の出番がここまで少なかったのは初めてではなかろうか。
評価を4.5にしたのはやはり気になるところが結構あったからだ。小五郎は毎度のことだが、今回は蘭も早期離脱。一応渋谷が爆発したら蘭も危ないが、コナンも全く気に掛ける様子が無い。犯人候補が二人しかおらず、体系的に一択になっていた。高木は佐藤を庇った時点で離脱で良かった気がする。撃たれた状態で消火器ぶん回すのはどうなんだ。ヘリに爆弾を置くのは逃げられた時の保険にしてもいかがなものか。危うくそのままヘリごと渋谷に真っ逆さまだった。というか、公安が爆弾作ってるのはさすがにどうなのだ。復讐を諦めさせるのはリーダー以外には説得力が弱かった気がする。コナンにみんなが全幅の信頼を置いているところは気になるが、まぁ今更ではある。最大の気になるところは、渋谷の地下で混ざるんじゃね?ということだ。
来年は黒の組織関連の映画ということで期待したいところではあるが、昨年みたいな出来だったらという不安もあるところ。是非とも今回ぐらいの話を期待したい。