「百花」百花 としさんの映画レビュー(感想・評価)
百花
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•ストーリーはあまり盛り上がりがなく、淡々と進んでいく。また、観終わった後には解放感というよりも渋さと虚しさが残る。これも一つの「リアリティー」なのかもしれない。
•私も母子家庭で育った者であり、作中と同じような環境で育って来たので感情移入する部分も多かった。しかし、将来この親子のようになってしまうのではないかという不安や恐怖も入り交じり、少し拒絶してしまう部分もあった。この映画の評価も年齢や世代によりそうではある。
•作中では「半分の花火」という言葉が鍵を握る。
この言葉の本当の意味はラストシーンで理解することができる。この理解を通じて、認知症が進行し、母自身に残る記憶が薄れていく中でも、決して色褪せることのない息子との「思い出」と彼への「愛」を感じることができる。
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