「no title」百花 washikaoさんの映画レビュー(感想・評価)
no title
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個人的にあまり好みではない作品だったのですが、感想が書きたくなったので、書きます。
物語中盤あたり、阪神淡路大震災の描写が出てきたときに、この震災の伏線がどう回収されるのだろうかとドキドキしていましたが、母親の愛の逃避行は自らの意志で終わるのではなく自然災害により終わりを告げるという、まさかの震災きっかけ…?って、私が泉の立場なら顔も見たくない、口もききたくない、絶対許せないだろうな、の展開はとても良いなと思いました。母親の恋人の男性もきっと震災で亡くなったのだろう、と想像させる万引き〜警察と映像確認の展開も良かったと思います。
母親の奥の奥の奥の方にある半分の花火の記憶と、泉の欠落した半分の花火の記憶の描写も、非常に胸を打つ展開ではありました。半分は2つ合わせると1つになる的な。
だけど。何というか。
『半分の花火』にも捻りは特になく本当に『半分見える花火』だったことや、(半分の花火って、AI映像の後ろにある遊園地の観覧車のことかと思っていた)過去と現在を断片的に見せる映像の数々など、何となく制作者の撮りたい映像、演出が並んでいるだけのようにも思えてきて、後半は少し冷めた視線で観賞。
真実の『半分の花火』は最後までとっておいて、わざわざ花火大会を見に行く流れはいらなかったような気もします。気がするだけです。
役者陣は豪華すぎて、凄かったです。
別件で、菅田将暉さん、これでやっとアカデミー最優秀賞かな⁉︎と期待して観ていました。獲ってほしいなぁ。
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