「邦画でもこんなバイオレンスアクション映画ができるんだ!と実感させられた作品。近年稀にみる秀作。」ヘルドッグス 中村大輔さんの映画レビュー(感想・評価)
邦画でもこんなバイオレンスアクション映画ができるんだ!と実感させられた作品。近年稀にみる秀作。
元警官 兼高昭吾はある事件がキッカケで闇堕ちし、警官を辞め、正義も理性も捨て復讐に生きる狂犬となっていた。しかしその凶暴さに目をつけた警察組織から
関東最大の極道 東鞘会に潜入し、組織のサイコボーイである室岡秀喜とバディを組み秘密ファイルを盗む極道潜入捜査官という新たな人生を半強制的に与えられる。 兼高は室岡との驚異的な相性の良さと持ち前の凶暴性で組織をフルスピードでのし上がっていく…。
深町秋生原作「地獄の犬たち」を巨匠 原田眞人監督が映画化。通常の映画と比べ殺傷出血シーンがやや過激なためPG-12指定。特報が公開された時から期待しておりワクワクしながら鑑賞したが、期待を見事に裏切ることなくテンポの良いセリフ回しとカット割りのおかげで最後の最後まで面白かった。ハンドガンはもちろん、素手、刀剣、文具、工具…使えるものはドンドン使っていく岡田准一指導 考案の戦闘スタイルは本作の特筆事項。特に中盤のド派手なガンアクションシーンでは邦画でなかなかお目にかかることは無いショットガンを使った銃撃戦が繰り広げられる。あえてガンアクションを中盤に持ってきたおかげでラストシーンがより際立っている。
主演の岡田准一を筆頭に坂口健太郎、ギタリストのMIYAVI、大竹しのぶなど超豪華キャストが集結。その中ではんにゃの金田哲の好演は必見!全員見事に役がハマっており、このキャストじゃないと本作は成り立たなかったと思うが、いかんせんキャスト全員の会話スピードが早いため、観る際は日本語字幕を表示することをオススメする。特に酒向芳の必要な情報をマシンガンのように早口で言い放ち、その早さと見えないがものすごい圧力に圧倒され決して「NO」とは言いきれない状況をセリフのみで作り出したシーンは必見。
映画館では飽き足らずついに豪華版DVDを買ってしまった。最後に一言「こんな邦画が観たかった!」