「【”代筆の手紙に込めた秘めたる想い・・。”剣の腕に長け、詩人としても優れながらも、自分の容姿に自信の無い男の切ない恋を描いた作品。真の騎士とはシラノの様な男を言うのだろうなあ、と思った作品でもある。】」シラノ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”代筆の手紙に込めた秘めたる想い・・。”剣の腕に長け、詩人としても優れながらも、自分の容姿に自信の無い男の切ない恋を描いた作品。真の騎士とはシラノの様な男を言うのだろうなあ、と思った作品でもある。】
ー ラストのテロップでも流れるが、今作は1897年のフランスでの初演以来、100年以上も世界各国で上演されてきた「シラノ・ド・ベルジュラック」を底本として描いた作品である。
映画でも1900年!にコンスタン・コクランが演じたのを皮切りに、12本以上公開されているのである。
以上、「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」パンフレットより・・。-
◆感想
・シラノ・ド・ベルジュラックを演じた、ピーター・ディンクレイジのロクサーヌ(ヘイリー・ベネット)への恋心をグッと抑えつつ、ロクサーヌが一目ぼれした無学のクリスチャン(ケルヴィン・ハリソン・Jr)に対し、愛の言葉を教え、彼の代わりに手紙を書く姿が素晴しい。
- ピーター・ディンクレイジは小人症の特性を生かした名優であるが、ここにきて「パーフェクト・ケア」の恐ろしきビジネスマンをステップに今作で主役に抜擢である。
苦労人でもある彼自身の姿が、哀しみを背負いながらも愛する女性のために、同じ隊に配属された青年クリスチャンに成り代わり、手紙を書き、愛の言葉を教える姿に重なって見えてしまう。
クリスチャンが、ロクサーヌに凡庸な愛の言葉を告げてしまった後に、彼女の住まいの階下から、再びシラノの”指導”の下、愛の言葉を述べ、”キスに至る”シーン。
ここは、お笑い要素が入るシーンであるが、今作ではその要素を排除し、シラノの複雑な感情に焦点を当てている事が、成功していると思う。-
・ロクサーヌに恋する愚かしき大佐が、アッサリと振られ、腹いせにシラノとクリスチャンを戦地の最前線に送り込むシーン。
ロクサーヌとクリスチャンは、めでたく結婚するが直ぐに戦地へ。
命の危険がある中、シラノはクリスチャンとロクサーヌのために、恋文を只管に書く。
文字が涙で滲んでいる・・、と知ったクリスチャンがシラノの心に気付き、強引に戦地を突っ走り、銃弾に斃れるシーン。そして、シラノも又・・。
- ロクサーヌを演じたヘイリー・ベネットの美しさと、彼女の毅然とした決断に魅入られる。-
・数年が経ち、未亡人になったロクサーヌは、戦争で傷ついた戦士達を癒す修道院で過ごしていた。そこに現れた、傷が癒えないシラノ。
ロクサーヌから”クリスチャンから最後に届いた手紙”を渡され、読み始めるシラノ。次第に紙面から目を外し、諳んじるように言葉を繰り出すシラノの姿を見て、ロクサーヌは驚きと共に、真実を知る。
そして、”キスに至る”シーン。念願が叶ったシラノは静に息を引き取る。
- ここは、沁みたなあ・・。-
<一部、脚本が粗いシーンもあったが、全く気にならずに鑑賞した作品。真の騎士とは、シラノの様な男を言うのだろうなあ、と思った作品でもある。>
こんばんは。コメントありがとうございます。
ディンクレイジがシラノを演じたからこそ観客はディンクレイジとシラノの姿を重ねてより共感できたのでしょうね。これまでのシラノドベルジュラックでは得られなかった感覚でした。
とても素敵な作品でしたね。
ウクライナのドサクサに紛れて何かしでかすとは、本当に悪質な輩😤
それはともかく、
NOBUさん、モテすぎ禍❓
いかん、同輩のオヤジ連中からもバカにされるオヤジギャグみたいだ😅