ロザラインのレビュー・感想・評価
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ロミオとジュリエットの伝説の恋路をとことんイジる。
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」に名前だけ出てくるロザラインは、これまでにも鴻上尚史がフィーチャーした作品を書いているし、英国ロイヤル・バレエのロミジュリにも登場していなかったか。いずれにせよ、脇キャラを主人公に古典をふくらませるという意味でティム・ロス&ゲイリー・オールドマン主演で映画化もされた戯曲『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』に似た趣向。ただし哲学的なパロディだった『ローゼンクランツ…』と違って、こちらは徹頭徹尾ドタバタなラブコメ仕立て。大きく予想を超えてくるものはないけれど、ケイトリン・デバーの溌剌とした演技は好感触だし、毒を飲むくだりとか、ロミジュリの無茶展開を肴にしまくるイジリ芸も楽しい。あとロミオが能天気でバカなイケメンとして描かれていて、ラブコメの定石で言えば実はいいところもあるみたいな話になりそうで、実際そういう描写でないわけでもないのだが、最後までバカなイケメンとして扱われているのが痛快でした。ある意味で本家ロミジュリをもっとも痛烈に批評してる部分かも知れない。
新解釈愉快なロミオとジュリエット
切ない恋物語として何世紀も語り継がれてきたロミオとジュリエットをロミオの元カノを主人公にしてコメディで復活させた本作。
最高に面白かった。
あの手この手でロミオとジュリエットの邪魔をするロザラインのキャラがとにかく良かった。素直さが皆無で作戦通りに行かないドジ加減も良かった。
そんなロザラインと腐れ縁的な関わりを築くダリオがいい男すぎて物語に圧倒的な安心感を生み出していた。
ロザラインもジュリエットも自分の意志を強く持ったかっこいい女性で2人を通して本来の女性の力強さも現代的に描いていて良かった。
ストーリーも分かりやすく映画的なハラハラもあり、観ていて飽きない満足感のある作品だった。
エンドロール後のロミオとジュリエットは一瞬で雲行きが怪しくなっていて笑ってしまった。
「ロミオとジュリエット」のアレンジコメディ
「ロミオとジュリエット」のアレンジものって多いな。
現代アレンジ版、
恋に落ちたシェークスピア、
ウエスト・サイド・ストーリー、
タイタニック…
探せば他にも多数あるだろう。
さらに今回、本作が加わった。
ティーム向けラブコメだが、
ほとんどは主人公のドタバタであるが、なかなか好演している。
今後の活躍が期待される。
今どきらしく、女性の自立が主題であること、
さらに、「ハッピーエンド」なのが良かったかな。
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