「安易なブラックジョークとメタフィクションで、様々なファンを不快にさせる駄作」チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ miisuiさんの映画レビュー(感想・評価)
安易なブラックジョークとメタフィクションで、様々なファンを不快にさせる駄作
私が最も主張したいことを先に書きます。
「チップとデールでやるんじゃねえ!!!!!!!!!!!!!!」
他の低評価の人が書くように、
映像の綺麗さや、アクション・ギャグ・泣けるシーンありで、見ていて面白いと思うところは多々ありました。
しかし設定が非常に残念で、監督は【チップとデールの大作戦】を好きではないんだろうなという、原作リスペクトに欠ける部分が節々に見て取れるため、
子供の頃大好きだった作品の思い出を踏み躙られた気分になりました。
●過去作の「レスキューレンジャー」は、フィクションという設定
この映画では、過去作の「レスキューレンジャー」はお芝居であり、フィクションという設定です。
まず開幕から、もうこの夢オチ並みに擦られまくってるチープなB級設定やめてよ…となりました。
多分レスキューレンジャー設定を無くさなければ、監督のやりたい話ができないんだろうなと、そういう思惑を感じました。この時点で見るのをやめれば良かった。
だって私は『チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ』が好きなのであって、アキヴァ・シェイファー監督お得意のナンセンスコメディを見たいわけじゃないので。
●ガジェットとジッパーが結婚している
「レスキューレンジャー」がフィクションの時点で原作リスペクトは無いのはわかっていますが、監督の「ガジェットとジッパーと結婚してたらなんとなく面白いんじゃねwww」みたいなのが見えて、落胆通り越して寒かったです。
●悪役がピーターパン(本人です。)
悪役がピーターパンってのも、「オッサンピータパンってウケるっしょwww」みたいな感じで、ムキムキのアンパンマンや、ヤクザサザエさんとかを見ているような感じで、ハイハイそういう感じが監督は好きなのねとしか思いませんでした。
その悪役ピーターパンも偽物で、最後に本物ピーターパンが良いところで一瞬助けてくれるとかがあれば納得できたのですが、そいういうのもなく、シンプルにピータパンアンチみたいです。
●元ネタがわからないと楽しめない部分がある。
映画ネタなどがわからないと理解できない箇所があり「?」ってなる。
ΩΩΩ<そんな映画多々あるだろー!!!
という声が聞こえそうですが、こう答えます。
「えっ!?なぜ【チップとデールの大作戦】で!?!?原作アニメそういう感じだっけ!?!?違うよね!?!?オリジナルでやれば!?!?!?」
以上のことから、【チップとデールの大作戦】を踏み台として、監督お得意のコメディ映画を見せられた感じです。
アキヴァ・シェイファー監督が好きで、チップとデールの大作戦は見たこと無いって人だったら楽しめるかと思います。
CCOのジョン・ラセターが退社してから、ディズニーの【夢】の部分の描き方が下手になっているように感じます。
最後に…
チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズが好きな人は見ない方が良いです。私は後悔しましたし、過去作を見ると【懐かしい】より【悲しい】になるようになりました。
だって「レスキューレンジャー」はお芝居なのだから。