MONK モンクのレビュー・感想・評価
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A Rare Sight of a Brilliant Artist
Thelonius Monk——you may have heard his works: he's the second-most recorded jazz musician in history——but wait until you see the man. Aloof and mumbling, always looking high, probably diagnosable with Aspergers, Monk is an example of a regular person entangled with his big destiny of being a brilliant musical pioneer. A portrayal of effort and friendship. Hefty and it's only a brisk hour long.
往年のセロニアス・モンクを堪能した。
セロニアス・モンクの1968年製作のドキュメンタリー2部作の第1作。
友人のピアニストと見に行ったが、製作された時期はモンクも晩年(50歳ごろ)のようで、思ったより激しいフリー的な要素はなく、とても心地よく聞けた。
スタジオでの楽譜を見ながらのミュージシャンとの会話はとても面白い。年齢も影響しているのか。とても力が抜けているように思えた。
演奏以外のシーンは、何気ない日常生活のエピソードで他愛のないものであったが、演奏のシリアスさとの対比で良かったのかもしれない。
モンクファンにはもってこいのドキュメンタリー、素人の私には『Straight, No Chaser』の方がわかりやすい。
モンクはバド・パウエルは共に当時は有名なピアニストだったようだ。 今でも、ファンはかなりいるようだが。しかし、私の頭の中で、モンクがニューヨークで、または世界で注目を浴びていた時代が整理がつかなかった。息子のT.S Monkも音楽家で49年生まれで今現在72歳だとわかって、時代錯誤していた自分に整理がついた。
Round Midnight やStraight, No Chaserは名前だけで、もうどんな曲か忘れていた。あたらめて、この映画を通して、彼のピアノを聴かせてもらった。ヂューク・エリントンのようなbig Bandで演奏するのではなく、小さくまとまって、ピアノの音ひとつに意味を持たせているようなピアニストらしい。それに、エンターテイナーでなく、ピアノ演奏にフォーカスをおいているところがいい。
このドキュメンタリーで一番好きなところはチャーリー・ラウズ(テナーサックス)と音の確認をしているシーンだ。私は音楽を演奏しないので詳しいことはわからないが、メンバーはモンクが奇行でも、尊敬しているし、彼に音を何度も確認しているところを見ると、モンクは精神的に大変そうだけど音楽の世界に陶酔しているようだ。 コンサート中でも踊り出すところを見ていると彼の頭の中は間奏中でも音楽が鳴り止まないんだなあと思う。
ニューヨークのマンハッタンのヴィレッジ・バンガードというジャズバーで演奏するシーンがあるが、演奏の前、モンクはトイレで氷入りの飲み物のコップを置く。そのトイレには白人が二人入ってくるが、1968年のニューヨークはさすが進んでいる。モンクがニューヨークに残っていた理由は他州では分離すれども平等(英: Separate but equal)があるからだと聞いたことがある。 それに、マックス・ゴードンにあった時も、『おお、、マックス・ゴードン、クラブの経営者』と言ってその場を去っていく。マックスはジャズ界のプロモーターであり、ヴィレッジ・バンガードの経営者であるがモンクの頭の中は音楽だけだと思う。
このドキュメンタリーはモンクについて素人の私にとって、わかりにくい。誰がモンクと話している? それに、白人のプロジューサー? Cal は誰か? 精神病的なモンクの奇行は? 発音できなくなっている?彼のピアノを楽しんだが、ただ断片的に使われているモンクのビー・バップを聞いていればいいというもんでもない。
不満が溜まったので、検索して『ストレート・ノー・チェイサーThelonious Monk: Straight, No Chaser 』を途中で観た。全ての疑問が解決した。イタリア語の字幕だけど、まだこの方がモンクのストーリーを理解できるので、これについてのレビューを書く。
【モンクに触れる】
没後40年と云うことなんだけれど、セロニアス・モンクは亡くなるまでの10年以上、双極性障害を長年患っていたいたことなどが原因で、演奏はおろか、ほとんど人と話すこともなくなっていた。なので、たぶん、今生きてる人の中で、セロニアス・モンクの生の演奏を聴いたことがある人は、ほとんどいないんじゃないかと思う。
だから、この映像は、いろんな意味で貴重なのだ。
古い映像だし、もう少し演奏が長ければとか思ったりするけれど、それはレコードやCD、サブスクで聴くとして、とにかくセロニアス・モンクを目撃するつもりで観たらどうでしょうか。
セロニアス・モンクについて著作のある村上春樹さんもきっとこの映画は観に来ているに違いないと思う。
“ビバップやモダンジャズに道を開いた人”ってのはよく言われるところだと思うけど、ジャズ好きにはたまらないように思う。
もし、ジャズに興味があれば、村上春樹さんと和田誠さんの「ポートレイト・イン・ジャズ」や、海外のセロニアス・モンクに関する記述も集めた「セロニアス・モンクのいた風景」を読んでみて、セロニアス・モンクを含めたジャズ・プレーヤーの楽曲を聴くのも素敵な時間になると思う。
最近、映画にもなったコルトレーンとのアルバムもサブスクで聴けるし、コロナ禍で悶々としている時間に良い変化もあるかもしれない。
モンクと話す人はうれしそう
『ヨーロッパ・イン・モンク』 と同じく、本作にもイーストウッド製作の『ストレート・ノー・チェイサー』で使われていた映像がいくつかあった。
『ストレート~』に使用されていた映像の多くは、これらのマイケル&クリスチャン・ブラッドウッド作品から取っていたのですね。
まあ本作もジャズ・ファン以外には全然面白くない作品だと思います。
『ヨーロッパ・イン・モンク』 と同様に、別に映画館で見ないでもいいような作品だった。
でも、久しぶりに映像を通してモンクと、当時のジャズのエネルギーに触れられてよかったです。
モンクのファッション、汗、タバコ、仕草などが印象的でした。
クルクル回るモンク、やっぱり奇人・変人だわ。でもかわいい人ですね。
何よりも一番こころに残ったのは、「モンクと話す人は、たいていうれしそうにしている」ということでした。
モンクのライブ、ナマで聴きたかったー。
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