「『ファイト』『誕生』を唄う中島みゆきは女神。」中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー 2007-2016 歌旅~縁会~一会 もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
『ファイト』『誕生』を唄う中島みゆきは女神。
①「冷たい水の中を震えながら上(のぼ)って行け」の“つ”から“け”にかけての歌い上げ方にこの人が歌詞へどれ程の想いを込めているかがガツンと伝わってくる。②50年余に渉るこの人のシンガーソングライターとしての軌跡を思うとき、私の若い頃には人気は勿論ありましたが「暗い」だの「ふられ歌専門」だのとさんざん言われていたけれども、この人の歌は、前半の20年間近くは高度経済成長やバブルに取り残された人々の想いに寄り添い応援し、後半の30年間余りは急速に勢いを失い停滞し続ける日本という国の中で元気を失くし閉塞感の中で喘ぎ苦しみ悩む人々に寄り添い支えてきたのだな、と今更ながらに思う。③『麦の唄』を歌い上げる姿に何故かエディット・ピアフの姿が重なって見えた。④満点でも良かったのだが、『2艘の舟』はもともとの劇場版には無かったので仕方ないにしても、『銀の龍の背に乗って』と『風の笛』が入って無かったので⭐一個だけ減らしてます。
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CBさんのコメント
2022年6月1日
> 前半の20年間近くは…取り残された人々の想いに寄り添い応援し、後半の30年間余りは…元気を失くし閉塞感の中で喘ぎ苦しみ悩む人々に寄り添い支えてきたのだな
名言、名レビュー。なんか感動。