「サゴーゾ…」仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
サゴーゾ…
個人的仮面ライダーどハマり期(W、オーズ、フォーゼ)に超が付くほど楽しませて貰ったのが今作。重厚なドラマがありつつも、アンクと映司が凸凹ながらも前に進んでいくバディものとして毎週楽しみにして観ていました。メダルも面白いくらい集めましたし、あの頃はギリギリベルトが装着できたので変身音を楽しんでました(お気に入りはガタキリバです)。
そんなオーズの10年後の続編。戦隊ヒーローではこういう作品も珍しくないのですが、近年の作品のスピンオフではなく、正統続編ということで胸を高鳴らせながら観に行きました。
これは賛否割れちゃうよなーって思う出来でした。一つの考え方で観ると中々に楽しめて、もう一つの考え方で観るとこれはアカンな〜と思ってしまう、そんな作品でした。
・完全にif、アンクが主役の視点で観た場合
最初はこの目線で観ていました。序盤から終盤まで映司よりもアンクの方が出番は多いですし、アンクが最高に人間くさい場面を見るとホント変わったなぁと胸がキューっとなりました。今回の変身も主に敵であるゴーダと後半はアンクが変身するので、実質仮面ライダーオーズ<アーク>として観るのが正解です。映司はイマジンみたいになってゴーダを攻撃するので、シュールだなと思いつつも面白かったです。変身音が独特でかつカッコいいオーズなので、多くのフォームを観れたのも感激です。特にアニメ版で圧倒的インパクトを残したガタキリバが今回はややスケール縮小しつつも四方八方からの分身キックを観れたのは良かったです。敵も卑怯だぞ〜!と断末魔を残しちゃっているので、そりゃそうだよなと思わず共感してしまいました。ただサゴーゾがまさかの出番無し…少しだけでも登場してくれればなぁ。今までのオリジナルキャストが総登場してくれただけでも胸いっぱいです。
・オーズの正統続編として観た場合
ただ、オーズの続編となると話は別です。アニメ版の最終回は賛否が割れていると聞いたことがあったので改めてアニメシリーズを見てみたのですが、しっかりと余韻を残しつつもオーズとしての物語はしっかりと幕を閉じていると思いました。なので正統続編ではなく、同窓会としての10年後をやれば良かったのになと。荒廃した世界というのは続編としてやる舞台設定としてはやや飽和気味だと思いましたし、死ネタに意外性があるとは思いませんでした。映司とアンクが生きる意味を、生きる理由を強く持ったアニメ版のラストを台無しにしてしまったのはとても残念です。バース2人も活躍の場面が少なかったですし、敵もそこまで脅威になる存在としては尺的な問題で仕方ないとは思いますが、もう少し強くあって欲しかったです。アクションシーンが思ったよりも少なかったのも残念です。
という感じで評価的には中立の立場です。どうしても素晴らしいシリーズの続編、あるいは完結編を描くのは難しいんだなと思いました。こうやってVシネマでスピンオフを作ってくれるのは嬉しいです。戦隊ヒーローみたいにもっと明るい作風でも良いのになぁ。そういえば来年はフォーゼもやるのかな〜と思いましたが、事情がありまくりだったので厳しそうでした泣
鑑賞日 3/16
鑑賞時間 17:15〜18:25
座席 L-21