「できのいい二次創作」仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル もあさんの映画レビュー(感想・評価)
できのいい二次創作
個人的に賛否が分かれている主人公の死についてはこういう結末もありかなと思っています。
ただこの結末にするのであればもっと脚本や演出全てにおいて詰めて欲しかった。1時間で繰り広げられるシナリオは何もかも雑に感じました。いきなりレジスタンスと化した元レギュラーキャストたち、古代オーズの復活からグリードの復活、そしてアンクの復活、何もかも大雑把にことが運ぶ展開にはシンエヴァ公開前のエヴァQを想起させられました。そのオーズドライバーはどこから出てきたんだ……何個あるの?その恐竜メダルはなんであるの……?と見ていて常に疑問が尽きません。
謎に復活したグリードたちはウヴァ以外見せ場がほぼ0でキャスト全員集められたからとりあえず集めましたという同窓会状態で即退場。グリード吸収古代オーズの武器はドンキで980円で売ってそうな安っぽい剣、ゴーダプトティラの必殺技でなぜか全コアメダル吸収古代オーズを倒せる(最終回はプトティラの無限に等しいセルメダルを飲み込んだ攻撃でも恐竜グリード倒せなかったやん)、バースXが単におもちゃ売りたいだけで見せ場なしとかいろいろツッコミたいところだらけでした。ここまでだと単にクオリティが低いだけかと思ったんですけど最終盤に差し掛かってアンクが映司に乗り移ったり、本編の名セリフである「お前を選んだのは得だった」だったり、タジャドルエタニティの変身音が映司ボイスで最終回の割れた鷹メダルでの変身のアンクボイスオマージュがオーズファンがここは絶対入れよう!と考えるような展開で制作側は激エモだろう!と言いたげなところが二次創作感を助長していて逆に寒気がしてしまったポイントでした。ただこれに関しては私が穿った見方に囚われてるだけかもしれないので良いと思った人を悪くいうつもりはないです。
ただ本当に10th作品としてこれでよかったのか、この映画が良い作品!て思ってる人もこの作品が最良最善の作品だと感じないだろうと私は思います。