劇場公開日 2022年8月26日

「カオスな殺し屋養成合宿!」グリーンバレット おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 カオスな殺し屋養成合宿!

2025年10月19日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

単純

■ 作品情報
監督・脚本: 阪元裕吾。主要キャスト: 和泉芳怜、山岡雅弥、天野きき、辻優衣、大島璃乃、内藤花恋、伊能昌幸。

■ ストーリー
プロの殺し屋を目指す6人の女子たちが、京都最強の殺し屋・国岡の指導のもと、訓練合宿に参加する物語。山田ふみか、今井美香、神里はるか、東雲唯、鹿目梨紗、沖田響といった個性豊かな面々は、それぞれスマホ好きで流されて殺し屋になった者、国岡の熱狂的なファン、殺し屋の娘など、一癖も二癖もある生徒たち。協調性に欠ける彼女たちに国岡は手を焼くが、そんな合宿中に凶暴な殺し屋集団「フォックスハンター」を呼び寄せてしまう事態に。国岡は、未熟な新人女子たちと共にこの危機に立ち向かうことになる。

■ 感想
シリーズ第3弾『フレイムユニオン』鑑賞前の予習として、前夜の第1弾に続いて連日の鑑賞。前作がそこまでおもしろかったわけではないですが、乗りかかった舟ということで本作も観てみました。キャストの影響か「ベビわる」度が増し、前作でこのシリーズの楽しみ方もなんとなくわかってきたこともあり、ちょっとおもしろく感じました。おかげで、萎えかけていた第3弾の鑑賞意欲も持ち直してきました。

本作では、モキュメンタリーの構図はそのままに、「殺し屋養成合宿」に密着するという設定がおもしろいです。前作の主人公・国岡ももちろん登場しますが、中心となるのは殺し屋とは縁遠い6人の女の子たち。しかも、なかなかのくせ者ぞろいで、素質があるのかないのか、やる気があるのかないのか、その言動を見ているだけでもけっこう楽しいです。

そして、そこに絡む国岡の相も変わらぬナチュラルな対応が、ドキュメンタリー風味をそこはかとなく醸し出しています。そんな国岡のまわりには、殺し屋仲間のポンコツ真中、密着カメラマンのウザ絡み大坂など、こちらもなかなかの顔ぶれ。こんなめんどくさいやつらが繰り広げる、茶番のような合宿風景が、ゆるく描き出されます。

終盤は、フォックスハンターなる殺し屋集団との乱戦となり、緩さから一転して本気バトルの見せ場が国岡に用意されています。前作にもまして激しいバトルがクライマックスを盛り上げ、問題児ばかりの研修生たちもそれなりに成長したあとがうかがえるラストも悪くないです。

中心となる女の子たちの演技やアクションには、確かにまだ粗削りな部分も感じられ、物足りなさは否めません。しかし、その未熟さが、常に落ち着き払った国岡との絶妙なコントラストを生み出しており、この組み合わせが本作に独特のおもしろみを与えていると思います。

おじゃる