コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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映画としては中の中
映画は総合芸術、弱者を扱った映画だからといって、評価を甘くする気はない。
高評価としなかった大きなポイントは、物語に"現代の要素"を感じなかった点がちょっと残念に感じた。
作中の各エピソードが10年、20年、50年前でも書けた展開ではなかろうか…と。
具体的に言えば、若いカップルが湖泳いで急接近…って展開、今時古いでしょ!
噂の広まりによる主人公のいじめ…という展開も、現代ならSNSで広まるのが常識、それが"学校の食堂"ってこれもまた古い…
勿論、誉め所も有ります!
各役者の芝居は実際に聾唖者が演じているので違和感無くて素晴らしい、特に父親役の方!、助演男優賞候補(やはり受賞!)も納得。
後から知ったのですが、母親役は「愛は静けさの中に」の方でしたか~
あと、どーでも良いツッコミ所ですが、商売道具である船を売るとか言う前に、まず2台持ちの車かバイクの売却でしょ!
ちなみに、「エール!」はまだ観てないので観てみます。
初めて知った「Coda」という言葉
「Child of Deaf Adults」の略語、
ろう者の親をもつ子供とのことを指す言葉だそうだ。
半世紀生きてて知らなかった。
観に行く前は音楽記号のcodaと思い込んでいた。
というわけで全くの予備知識なしに観た。
主人公の家庭描写が自然で
日々の営みが、違和感なく入ってきて、
ろう者を家族に持つことが、
日常で少し不便だけれど、
普通のこととして
一つと個性として受け入れられた。
興味深かったのは、彼ら家族を
健聴者と違うだけで、少し避けたり
軽く虐める側にこそ違和感を感じたことだ。
そういうことをする人達がむしろ
妙に不自由に見えた。
物語を動かしていくのは、
ろう者であることを当然とし
良い意味で気にしない人々、
家族の中で唯一の健聴者の主人公が
明るく家族をサポートする様を
眩しく観ていた人だ。
はからずも、2022年2月、3月あたりで
テレビドラマにおいても、
ろう者の人たち、LGBTの人たち
突然の病気で、夢破れた人が登場する。
時代は行きつ戻りつつしながら
少しずつ前へ進んでいるのかもしれないな
とこの映画を観て思った。
今、是非観てもらいたい映画です。
エミリア・ジョーンズがいい!
音楽を信じるということ
振り返らずに
観て良かった…
家族・青春・そして身体的ハンディキャップ。それを乗り越える主人公と家族の絆…。
むむむ。
元の『エール』も観てないし、予告編見て、なんだか「いかにも」な感じがして、他の方の評価の高さに背を向け、ひねくれ者の私はずっと食わず嫌いでございました。
いやぁ。そんな不誠実な態度をあらためて、上映期間中に観といて良かった。
「音」が大事な要素なので、やはりこれは劇場で観るべき。
歳をくったこともありますが、久しぶりにかなり泣かされた。
障がい者の苦悩や孤独、社会制度の不備、世の中の偏見、ヤングケアラーの将来への不安をしっかり見せながら、でもそれを一方的な「不幸」「犠牲」「被害者」と決めつけない、ちゃんと前を向いて歩いていく映画。
必要以上に湿っぽくならず、コメディ要素多め。それでも最後は涙が止まらない。
登場人物すべてが愛おしく感じた。
【蛇足】
観賞後、一杯引っかけて帰宅し、YouTubeで上がってるラストの歌唱試験の(おそらく違法)動画を観たら、もう嗚咽が止まらないくらい泣いてしまったよ。
10
これは観てください🙌
ステキな家族に万歳
Child of Deaf Adults
家族の話を中心に置きながら、17歳らしい恋愛や進路に悩み励む姿はリアルで感情を温められ、強く優しく揺さぶられた
・総評と繰り返しになるが、聾者の家族の話が中心であるが、学校での生活や恋愛に関しても愛らしくて、惹き込まれた。また、生活音は騒がしく、対話は静かという"普通"とのギャップは興味深く、聾唖者の過ごす環境についても、非常に勉強になった。
・マイルズを演じたフェルディア・ウォルシュ=ピーロを観たのは『Sing Street』以来だけど、6年経っても高校生役をやっているのは意外。
・この映画に関することでひとつ気になったのは、日本用のGAGAの予告映像だけ。どれがオリジナルの予告映像かは分からないけど、先に公開してるApple TVの予告に無いシーンが2ヶ所GAGAの予告にはあり、それが本編を見せ過ぎであり、勿体ないと感じた。
・映画全体を通じて、聾者視点と健聴者視点のコントラストが効果的で興味深く、ユーモラスであり、映画の特性を生かしている作品だった。
オスカーのダークホースであれ!
歌う、笑う、不貞腐れ怒る、焦る…ロビーの全ての表情が脳裏からも心からも離れません☀️
フランス版「エール」の心地良い後味が大好き!そのリメイク版!期待値も上がりましたわ!
見事に期待以上の感動を得られたのもドキュメンタリー?と思わせる様な周到な創りに
細かな手話メインのリアル演技…
ロビー役エミリア・ジョーンズの春風の様な歌声🌸
健常な普通の家族以上の深い絆のこの一家を見続けているうちに紛争やコロナ禍でどうにもならない現状を忘れさせてくれた気がしました
沢山の高評価と熱きレビュー数が物語るよう
本当に人々が求めてる想いを多いに感じました
「愛の歌・家族愛溢れたエール」を世界中の人に届けるこんな作品こそがオスカーに輝くのが理想です!!
…個人的にV先生…タイプです😁
映画館での鑑賞をおすすめ!
家族で唯一耳が聞こえる少女が抱く家族との葛藤や愛情、才能ある音楽へ挑戦する不安などを描いた作品です。以前に映画館で予告編を見て気になっていました。たまたま時間が空いた時に検索したら近くの映画館で上映していたので運よく鑑賞することが出来ました。
他の方もコメントされていますが、鑑賞後は非常にすがすがしいです。いわゆるハッピーエンドです。でも、障害者を取り巻くハッピーエンディングストーリーを期待して鑑賞すると、下ネタ攻撃に参ってしまうかもしれません。初めてできた彼女と初デートで見に行ったりすると、鑑賞後に感想を話しているときに沈黙が流れたりするかも。でも、コンドームをヘルメットに例えて力説していたお父さんのシーンは非常に面白かったです。
実は、こうした下ネタに対する反応というものもお互いの価値観を理解する上では貴重なものです。全く受け付けないのか、何も考えずに大笑いするのか。2択ではないと思いますが、こうした価値観は近しい方が恋愛や結婚はうまく行く気がします。
手話で話しているシーンでは映画館が静寂に包まれることがあるのですが、そうした経験が出来る映画もなかなかないと思います。ぜひ映画館で鑑賞して欲しい作品です。
二つの世界にいる主人公=BothSideNow
「Both Side Now(青春の光と影)」この映画を一言で語るとしたら、本作に登場するこの曲のタイトルがふさわしいでしょう!
聾唖者の家族で生まれ育った健聴者の主人公が、「歌うこと」を夢みて奮闘する物語。アカデミー賞のノミネート作であり、日本でも話題の青春音楽映画。
自分としては珍しく、観賞前に予告を観てない映画なのですが、評判を聞き付けた親に誘われて一緒に観賞しました。
結果、「グッバイ、ドン・グリーズ!」に続いてまたしても大きな感動を呼ぶ映画でした!!
正直に言うと、子供や高校生が主人公の音楽映画はストーリー展開が似てる作品が多いので、そこまで高い期待値で挑みませんでした。実際、ストーリー構成における主人公の家族や学校との関係の変化は最近の「カセットテープ・ダイアリーズ」やイギリスの名作映画「リトル・ダンサー」等と対して変わらないです。
なので、ストーリー展開における驚き等はさほどありません。
では何故それでも感動したか?
それは、演出の上手さにあります!
これほどまでに心揺さぶられる演出が出来た理由は恐らく、監督のシアン・ヘダーが徹底的に聾唖者の視点に立ちながら製作したからだと思います。
その演出は終盤で特に上手く表現されていて、聾唖者と健聴者との隔たりやそれによって生まれる絆等、切なくも感動する場面が非常に多かったです。
監督のインタビューによると、脚本の段階から手話の専門家の協力を行い、自らも手話を学んだそうです。
また、主人公の家族に実際の聾唖者の俳優を起用したことで他の作品と比べてより現実的に描かれていました。
(なので、両親二人とも平気で下ネタを言いますw)
なので、主人公の家族を演じた父親役の俳優はオスカーにノミネートされただけあって非常に良かったですし、母も兄も非常に良かったです。
主人公を演じたエミリア・ジョーンズも歌と演技の両方上手かったです。
ちなみに、主人公の想い人を演じた男の子がまさかの「シング・ストリート」の主人公を演じた子だったのは結構ビックリしました!(笑)
また、主人公と音楽の先生との絆も非常に良いです。
どこか浮いていて非常に厳しくてたまに怖い先生ですが、主人公の実力をちゃんと評価して、だんだんと主人公の良き理解者になっていく様は非常にハートフルでした!
この映画では、常に健聴者と聾唖者の両方の視点で描かれています。特に、主人公は健聴者でありながら家族は全員聾唖者なので手話が出来るという、ある意味どちらの世界にも立っている存在です。
そこで生まれる葛藤や成長が描かれており非常に胸熱になれます。
だからこそ、この映画は「Both Side Now」の曲が主人公をこれでもかというくらいマッチしていて、それが終盤で非常に上手く表されていました!
この曲がこの映画の全てを表しており、良い内容を更に感動を生んでいます!
音楽映画は傑作が多い!
それを証明づける一つであり、またしても素晴らしい映画が生まれました!
愛ってすごい。家族ってすごい。
歌詞を字幕にすること
振り絞る言葉
父母兄の3人が聾唖者の中、唯一健聴者の娘。好きな歌で音大を目指したい気持ちと、通訳として家族の生業を支えなければならない使命との狭間で揺れ動く気持ちと、家族の愛を描いた作品。
漁師として働く父と兄。魚を卸すにはルビーの通訳が欠かせない。家族仲は良く、うまくやっている4人だが、ある時ルビーは歌の才能を見出され、遠く離れた音大進学への夢を持ち始める。しかしそれは、彼女の通訳を頼りとする家族にとっては死活問題になることを意味する。。
さらにそんな状況下、漁業制限新設の為漁には監視員が付くことになり、漁師たちは猛反発。そしてこの一家には、更なる問題が発生し…。
聾唖と健聴者の家族構成を軸に、様々な角度から心に突き刺さる作品。
家族が聾唖なことによる、同級生たちから見られる好奇の目。好きになった少年とのいざこざ。家族を守りたい気持ちと夢を追いたい気持ち…う~ん。
大変なハンディキャップを背負いながらも、ルビーの力を借りているとはいえ他の漁師と同じように働く家族の姿。力強い。
こんな言い方してはいけないのかもしれないが、両親は気づかないうちにルビーの存在を当たり前のように思ってしまい、中々羽ばたかせてあげられない。それでも娘を想う気持ちはやはり強く、良いご両親ですよね。
…まぁでも、寧ろ問題はちょっと陽気すぎるその性格にあるのかも(笑)
マイルズが来たときのやりとり…そりゃあルビーも怒るわw
そしてお兄さん。兄のプライドっていうのも勿論あると思うが、実は一番冷静な目でルビーを見守っていてくれていたんじゃないかな。海辺でのルビーとのやり取りは胸がアツくなること間違いなし‼最後の一言はちょっとアレだったけど…。
耳が聞こえないことにより、ルビーの才能に懐疑的だった家族。そんな両親に、彼女の才能を気づかせたモノとは…。そして、ルビーが歌に乗せて伝える想いに涙。先生の粋な計らいもグッド。
大きな壁がありつつも、互いを想い合う愛と絆、そして懸命に生きる家族の姿にグッと来させられた作品だった。
笑って泣けるとはこのことや
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