コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
全711件中、161~180件目を表示
心に響く家族愛の物語
障がい者の家族を持ち唯一の健常者として生きる娘がギリギリの生活で、家族を助けるために自分を犠牲にし生きる中、歌うことに夢を持ち自分らしい人生を歩む決意と、家族とのこれまでの人生と決別する葛藤が見事に描かれていて心に響いた
生きていくことに精一杯で子供に目を向けられていないことへ親としての教訓にもなった
キャストも実際に障がいを持っている俳優で固めているだけにリアリティが高く、作品に没入できる
ルビー役の歌唱力も高く、歌は鳥肌もの
作品自体はとても良かったが、下品な表現が多く子供とは見れないので満点は避けました
家族愛
ルビー以外が皆ろう者のファミリー
ずっとルビーに頼りっぱなしで、お父さんやお母さんの家族とか、もう少し周りにサポートしてくれる人が居なかったのかなと設定がやや泣かしにきてる感があって少し不満だったけど、、、
要所要所の歌のシーンの見せ方が、とても上手くて家族視点からの無音のシーンや手話を交えて歌うシーン、身体に触れて歌をきいたりと家族への想いがとても伝わってくるシーンばかりで、ちょっぴり泣かされてしまいました。
家族それぞれに良いところはあるんだけど、お父さんが好きだったな。
家族愛を感じる作品でした。
心の障害をテーマにした映画作りは難しいが、身体の障害であれば精神は...
心の障害をテーマにした映画作りは難しいが、身体の障害であれば精神は健常だからまた違ったアプローチができる。これは4人のうち娘だけがろう者に生まれなかった家族の物語。街の人々は家族の存在は知っている前提で話は進む。障害を強調する描写はなく、でも当事者にしかわからない悩みを日常の映像で切り取っていく編集が上手い。そして健聴者の娘には「歌」の才能があった。ドラミ先生なら開始10分でエンディングまでお見通しの王道ストーリーながら、合唱部コンサートのエモ演出あたりからラスト30分は泣きっぱなし。映画はやっぱり演出なんだよな~。むしろこの演出でちゃんと泣ける自分がうれしかったまである。異例尽くしのアカデミー作品賞授賞も納得の秀作。
聴者側からの視点
障害者系や難病系の作品って、
お涙頂戴全面推しが多いので苦手なんですよね。
でもこの作品はまず、
主人公が障害者じゃない。
両親がいくつなのか知らないけどセックスを欠かせないほど愛しあってる。
でも聴者の主人公を家族という鎖で、ともすれば毒親ばりに縛り付けてしまっている。
聴者とろう者はたとえ家族でも分り合うのは難しい。
というような現実を見せつつ、
家族愛、思春期の子供の成長、子離れ親離れ、が作品のメインで、障害を武器にしたお涙頂戴ごり押し的な内容では無いのが良かった。
しかしやはり、核となる音楽や歌声の力は素晴らしく、
ろう者の家族に手話で、歌を、想いを届けようとするシーンには感動させられます。
でも、それは聴者だからこそ感じ得る事で、
ろう者から観たこの作品の評価はどうなんだろうと思ったりして‥。
知らんけど。
選曲が素晴らしく、歌唱力も相まってエミリア・ジョーンズが歌う「青春の光と影」に涙が止まらない
シアン・ヘダー監督による2021年製作のアメリカ・フランス・カナダ合作映画(リメイク作品)。原題:CODA、配給:ギャガ。
高校での合唱会で家族の状態を再現する音が消える演出、バークリー音楽大受験で無伴奏になり掛けで先生が駆けつけるところ、出だしの歌い出し失敗でわざと先生が演奏をミスルところ、試験の歌唱で家族向けて手話を加えるところ等、とっても良いと思ったシチュエーションが、後から見たが前作「エール!」と全く同じで、驚かされた。素晴らしいビクトリ・べドスによるオリジナル脚本に拍手である。
とは言うものの、トロイ・コッツァーによる娘の将来の可能性に思いを寄せ娘を音大受験へ導く父親像はとても素晴らしく、前作を超えていた。さらに、妹の将来を考えわざと冷たい言葉をかける女好きの兄ダニエル・デュランの存在感もとても良かった。弟から兄に変えたのが生きている。
また、合唱部を指導し主人公エミリアの才能を見抜き、音大受験指導をするバークリー卒の先生演ずるエウヘニオ・デルベスの演技も、学生への情熱的愛情を表現していて、とても良かった。エミリアの親友役エイミー・フォーサイスも、セックスで頭一杯の女子校生〜手話習い〜兄の恋人役で、今風なのか直ぐにsexしてしまう際どさと兄に妹の歌の上手さを教える重要な役回りで、全作を超える存在感に思えた。
そして何より、音楽プロデューサーニック・バクスターらによる「青春の光と影」(Both Sides Now、ジョニ・ミッチェル1968年作詞作曲)、及び「You’re All I Need To Get By」(唄マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル1968年、Valerie Simpson & Nickolas Ashford作詞作曲)の選曲が、素晴らしいと思った。
田舎の高校生が歌う訳で、新しい都会的なものでなくかなり昔の曲というのがgood。また後者は、主人公とフェルディア・ウォルシュ=ピーロのデュエット曲として、歌詞がピタリとはまっていた。そして、バークリー音大の試験でエミリア・ジョーンズにより歌われた「Both Sides Now」は、歌詞は勿論、スローで唄われるアレンジが最高であった。様々な歌い手が歌っている曲だが、そのどれよりも良く、分かっているのに涙が出てくる圧巻の歌唱であった。
製作フィリップ・ルスレ、ファブリス・ジャンフェルミ、パトリック・ワックスバーガー 、ジェローム・セドゥー。
オリジナル脚本ビクトリ・ベドス、スタニスラス・カレ・ド・マルベルグ、エリック・ラルティゴ、トーマス・ビデガン、脚本シアン・ヘダー。
撮影パウラ・ウイドブロ、美術ダイアン・リーダーマン、衣装ブレンダ・アバンダンドロ、
編集ジェロード・ブリッソン、音楽マリウス・デ・ブリーズ、音楽プロデューサーニック・バクスター、音楽監修アレクサンドラ・パットサバス。
出演は、エミリア・ジョーンズ(ルビー・ロッシ)、トロイ・コッツァー(フランク・ロッシ)、マーリー・マトリン(ジャッキー・ロッシ)、ダニエル・デュラン(トレオ・ロッシ)、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ(マイルズ・パターソン)、エウヘニオ・デルベス(ベルナルド・ヴィラロボス)、エイミー・フォーサイス(ガーティ)、
ケビン・チャップマン。
レビュー通りの名作
まさに愛がテーマ
とても素朴で地味なミュージカル映画
この映画を見たとき、これはミュージカル映画なのだなと思いました。
定義はそれぞれでしょうが、感情の昂ぶりが、物語の必然として、歌と踊り(この映画では手話)へ昇華され、
観るものに感動と共感を与えてくれるのが、ミュージカル映画なのですね。
そういう意味では、この映画は、とても地味で素朴ですが、素敵なミュージカルなのです。
絵的にも美しく、登場人物も愛すべき存在だらけで、当然、曲も素敵です。
ハンディキャップを負った主人公の家族は過度に愛情を求め、
内側(家族)と、外側(社会)の狭間に立つ主人公は素敵な頑張り屋さんで、
自転車をかっ飛ばし、崖から湖へ飛び込む、強さと内面の衝動を持っています。
彼女は、その一面は、家族の前では見せないのですね。
共有できるものと、できないもの。
外側にいる者にとっての当たり前と、
そうでない「日常」がある家族に流れてきた、長い時間と積み重ねによる、
優しい愛と、苦悩と、成長が描かれます。
この映画は観客にもとても優しくて、
本来であれば、物語が始まった瞬間から求められる観客の想像力に対しても、
とても分かりやすい「見え(聞こえ)る化」を示してくれます。
彼女の家庭では「当たり前」であることが、なかなか、外側にいる観客からは想像できない。
そこまで理解しえなかった観客も、はじめて、そこでいろいろなことに気づかされるのですね。
振り返えって、見え方が変わるシーンも、人物像もあるでしょうし、再び物語を見直してみたい、と
素直に促されるような、巧妙な構造になっています。
これは非常にクレバーな仕掛けだと思いました。
そして、ちゃんと観客の気づきと感動が、更に物語上の登場人物の感情の昂ぶりとリンクし、
必然、歌へと昇華されるのです。
なんて素敵なのでしょう。
その静かな世界が見えたとき、そこにずっとある、日常が、その日常のなかに、ただ、静かにあった、
家族の愛情が、すっと浮き上がり、観客の胸を打ちます。
なんて素敵な映画なのでしょう。
本音でぶつかる事
素晴らしい出会い❗
昨日、ライブラリーに素晴らしい作品が加わった。 「coda」
スクリーンで観てから8ヶ月・・自室で再び魅せられました。
台詞の「粋」な処、音楽の楽しさ、素敵なカット(構図)、キャスティング❗️多種の問題も織り込みながら展開して行く話が・・素晴らしい、
「粋」な、映画とはこれだろう。
人は何て素敵な創造力を、持っているのだろう この作品に出会えたことに感謝しかない❗
この様な作品に出会ってしまうから「映画」は、辞められない。
ヴィラロボス先生が素敵過ぎです‼️
聾唖の方々は全て手話トークですが、お父さんだけが「一言」声にします・・・お聴き逃し無く。
国により違う手話ですが、もう一つのコミュニケーション言語として身近に在りたいモノです。
素晴らしい感動作!
いやぁ~、これは素晴らしい映画、感動した!
これまで無かったようなオリジナリティあふれるドラマも心に残る。
この映画については、キネ旬などでも概要は読んでいたし、アカデミー賞でも話題になっていたので、「ろう者家族に囲まれた1人のろう者でない娘のドラマ」ということだけが事前情報だったが、実際に作品を観てみると「想像の遥か上をいく展開」に驚かされて感動も…。
やはり、この映画がここまでの作品となったのは、ルビーを演じた主演女優エミリア・ジョーンズの存在が欠かせない。
ルビーが、「家族のための仕事」と「自分の将来のための大学受験」の狭間で苦悩する姿が見事!
手話付き歌唱シーンは、感動の涙あふれる名場面。
この映画は必見映画であることは間違いない。
聞くチカラ
あたたかい
歌の力を感じた
すごい作品だ、という情報だけで視聴
タイトル的にラブストーリーかな、と思ったら
家族愛のほうだった
主人公の家庭の問題と、進学
そこにCODAという要素
正直割と陳腐な内容だが
登場人物の感情のぶつかり合いや
リアリティを感じる映像
細かな演出、舞台が完璧で
作品への没入感が抜群
特に冒頭の漁、沿岸警備隊の乗船シーンはすばらしい
主人公への感情移入により、ありがちな展開でも
非常に面白く感じる
後半の盛り上がりは凄まじいものがある
最大の見せ場コンサートシーンの無音
そして娘ルビーの喉に触れ、歌を感じるシーン
試験の手話を交えた歌
家族との別れ
ここの流れは完璧、本当に「泣ける」
コンサートシーンの演出は感動した
絶賛されるだけの価値がある作品だった
家族って。親ガチャって。
家族
娘から家族が自立する話。
テーマ自体はありふれた旅立ちの話。だが良くできてる。
家族の中で唯一耳の聴こえる子が一番若年で、その娘が家族と世間の唯一の窓口となっている。
娘以外の家族は世間とは閉鎖された世界で生きており、耳が聴こえないがゆえに世間の目も気にならない。が、その世間の目を唯一耳の聴こえる思春期の娘が一身に受ける。
それ故、娘が一番しっかりしており、傷付きながらも家族を世間から守って生きている。
娘が合唱部に入ったと聞いて、反抗期と思う自己中心的な母親。無神経な父親。自立しようともがく兄。
これは娘の自立と言うよりも、家族が娘からの自立の話。
リメイクらしいけど、脚本が出来た段階で成功は娘役のキャスティングいかんに掛かっていたと思う。
その中エミリアジョーンズですわ。
めちゃめちゃ良かった。そりゃ感動しますよ。
とても良い作品でした。
他のキャスティングも良かった。兄役も良かったし、V先生も無神経な父親も良かった。
久しぶりに心洗われました。
全711件中、161~180件目を表示