コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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話せば分かる
自分以外の家族はみんなろう者、ということは、こどもの時から、他者と家族の橋渡し役を自然に担うわけだ。本人も、その役割が当然のことと認識してしまう。負担だと感じても言えない。これは息苦しいよね。
漁師の父ちゃんと兄ちゃんは、なかなか口が悪い。意に反することには、従わない強さもある。母はルックスが良く、自意識が高いが、その分ろう者であることに引け目を感じている。社会と関わることは避け、娘に依存している。
家族のケアと学校で忙しく、自分自身のことまで気が回らないルビーは、夢や希望も持つ余裕がない。歌うことは好きだが、ろう者の家族には理解されない。音楽の先生が唯一、彼女の才能を買ってくれている。この先生、絶対ゲイだと思ってたら、妻と子がいた。勝手な想像してすみませんでした。
高校で開催されたコンサートの途中、無音になるところが出色。あと、バークリーの試験での手話、ここは泣きどころ。個人的にはデビッド・ボウイの「スターマン」のコーラス版に感動した。アレンジいいじゃん!
多少、うまく行きすぎだろ、とツッコミたくなるが、主人公の成長と、ともに成長する家族の姿に、あたたかい気持ちになった。あと、マイルズ、いいヤツだ。ルビーと彼は、一生の付き合いになるといいね。
日テレ金曜ロードショーを視聴。
受賞に見合った作品とは思えませんでした
立ち止まっていても何も変わらない、行動する勇気を持て
第94回アカデミー賞作品賞受賞作。家族の中で唯一健常者である高校生ルビーが夢を追っていくことで、ルビー自身と聴覚障害者の家族(両親と兄)が成長していくヒューマンドラマである。
本作で登場するのは、健常者の少女が献身的に家族を支え、家族は少女に感謝するという模範的な家庭ではない。リアルな家庭である。ルビーは家族の通訳であり続けることに苛立ち、音楽への夢をどうするか苦悩している。漁業を家業にしている家族は、当然のように遠慮なくルビーに依存する。健常者の家族のように自己主張はするし、喧嘩もする。障害者=弱者という意識は希薄であり、対等に健常者と交流する。日本との違いに愕然とする。邦画『こんな夜更けにバナナかよ』の障害者役の大泉洋の自由奔放さを思い出す。
そんな家族に変化が起きる。ルビーは新学期を迎え、突如、合唱部に入部する。ルビーは苦悩の末、夢を追う行動を起こす。顧問の先生は彼女の歌の才能を見抜き、音楽大学への受験を勧める。ルビーは両親に音楽大学受験を懇願するが、両親にはルビーの歌声が聞こえない。ルビーの歌の才能が分からない。彼女抜きでは家業が成り立たない両親は猛反対する。ルビーは夢を捨て、今まで通り家業を手伝おうとするが、兄に背中を押され、夢を掴む道を選ぶ。
ルビーが高校の音楽発表会で歌唱するシーンに、両親の想いが凝縮されている。会場にルビーの歌声が響き渡った後、暫くの間、静寂が映画館内を支配する。両親が感じている無音の世界に導かれる。両親にはルビーの声は届かない。ルビーの才能の確認はできない。しかし、両親は、ルビーの音楽大学受験を許す。ルビーの才能を信じ、ルビーの家族からの巣立ちを許す。同時に、ルビーへの依存を止め自立を目指していく。
ルビーは、音楽大学に合格する。夢への扉は開かれる。
本作は、夢を諦めず行動したルビーが自身を成長させるとともに、家族の絆を強めた作品である。行動する勇気の大切さを教えてくれる作品である。
演技はよかったが、脚本は普通。
家族愛、恋、夢
ヤングケアラーと一筋の希望
ヤングケアラー。
近年聞くようになった言葉だけれど、問題になり始めたのが最近なだけで、ずっと昔から犠牲になってきた人はいたはずだ、と思う。
家族だから、やって当たり前。
他の人に頼むとお金はかかるし、何よりも家族の問題を他人にお願いするなんて恥ずかしい。
そんなことが当たり前だったから表面に出てこなかっただけ。
コーダ、
とは耳の聞こえない人を指す言葉。
手を自由に動かして目で見てコミュニケーションを取り合う人たち。
耳の聞こえない家族の中で、たった1人聞こえ、歌えるルビー。
「3年生の時、親の代わりにウエイターに堂々とビール2つね、と頼んでいてカッコよかった。俺はその時保護者付きだったから」
気になる男子からそう言われて、
少し嬉しそうだったルビー。
だけど、その頃から大人にならざるを得なかったことを思うと切ない。
耳の聞こえない家族と世間を繋ぐ橋渡しという役割を与えられ、そこから抜け出すことができない。
生まれてからずっとそうで、それが当たり前だったから。
新しく人を雇う余裕もない、だから、必然的にルビーが大人にならざるを得なかったのだろう。
歌の才能があっても、家族の生活のために、自分を押し曲げなければいけない。
抵抗しようとしても、大きな波にのまれそうになる。
そこで負けて折れてしまわないのが、このストーリーのいいところだ。
力になってくれる先生、友人、そして、気になる人、それでも歌いたいと思う気持ち。
気になる人が家に来ていいムードなのに、ラブラブな両親が大音量でおっ始めた時は、いたたまれなかった。
思春期にこれはキツすぎる。
でもどうか、負けないでほしい、と思った。
勝たなくてもいい、だけど負けて泣く姿を見たくない。頑張れ、と。
ヒロインのルビーが普通っぽくあるほど、この状況を打破して輝かしい未来に羽ばたいてほしい、と強く願ってしまう。
いつも少し怒っているように見えるルビー、
好きなように、思いっきり誰かに向かって歌って笑っている姿を見たい。
繊細ではない、だけどしっかり地に足をつけた歌声。
ところどころ差し込まれる無音のシーン。
どんなに聞きたくても、ルビーの歌声は両親にも兄にも聞こえない。
それでも、家族はルビーの歌を聞き、笑顔で手を叩く。
少しでも娘の声を感じようと首に手を置く。
愛の歌を、目の前で繰り広げられる美しい音の羅列を、少しでも取り入れようとする。
最後のシーン。
家族に向けた手の動きがキラキラして見えた。
声が聞こえなくても、どんなに魅力的に彼女が歌ったのか、分かっただろう。
彼女はたしかに家族のために、犠牲になってきた。
でも、それだけではない。
この話はただ見つけてもらうのを待っているシンデレラストーリーではない。
周りの人に助けられても、一人ひとりが立ち上がる、薄雲から光がさしていくような、
希望の物語だ。
変な人たちが、愛情で優しく包み込んでくれる。
前提として
・2回目。
・リメイク元の『エール』は未視聴。
・シアン・ヘダー監督の他作品は未視聴。
2回観たけど泣ける。
先生とか家族とか友達とかみんな優しい人たち。
癖は強いけど。
娘も母親もボーイフレンドも(兄貴と父親は常にブレない。)、それぞれが大きく成長していく。
手話ネタでクスッとしてしまうところも多いけど、歌は素晴らしく(特にエミリア・ジョーンズ)、家族愛に涙する、このバランスが素晴らしい。
手話が全て字幕で終わってしまうのが勿体ない。それぐらいの演技の力をキャストから感じた。
手話ではないものの、耳の聞こえないなかで、娘の歌声を聴こうとするお父さんの視点が素晴らしい。
自分は変な家族の一員だ。早く家出したい。
そんな人にオススメ、かも?
また家族を抱きしめに行きたくなるはず。
リメイクなので、みくびっていました…
アカデミー賞作品賞他を受賞したことも、障碍者を描いているからだと高を括っていた。でも、実際に観てみたら、めちゃくちゃ感動した。元の「エール」とは一部設定が異なるらしいが、大筋は同じらしい。まず、家族の通訳として生きるルビーの姿に心を打たれた。自分がそんな立場に立たされたら、きっと投げ出してしまったことだろう。いちいち付き合っていられないし、自分の時間もほしいのではないか? つくづくえらいと思うし、頭が下がる。家業の漁業を手伝い、病院まで付き添う。だんだんかわいそうに思えていった。でも、彼女には歌があった。すばらしい歌声が… 一番好きなシーンは音楽会で、両親がまわりの反応から娘の歌の可能性を感じてゆくところだ。最後、お兄ちゃんもお父さんもお母さんも納得できる選択ができてよかったね。もうルビーを応援するしかない。
家族の暖かさやしがらみを感じられる映画
観て良かった映画
家族の為に自分を犠牲にする。
そんな生活が当たり前だった今まで、彼女の才能が開花され家族が協力し合い彼女をサポートしていく。
頼りにしていた娘と離れる瞬間両親はどう思っただろう。
涙が出ました。
ルビーの歌声をもう一度
伝えることの大事さ 歌の素晴らしさ 家族の素晴らしさ
鑑賞後の気持ち
家族っていいなって思った
鑑賞後の心の変化
家族を大切に思うなら自分を大切に
歌ってすごい
鑑賞後の行動の変化
相手に全てを伝える努力をしようと思った
好きなシーン
お父さんたちから観たコンサートのシーン
お父さんだけの前で歌を歌うシーン
嫌いなシーン
監視役がチクったシーン
大切なのは声で何を伝えられるか
〜あいのうた〜 という副題と
聾唖者家族の話という設定で
感動の押し付けものじゃないかと敬遠してたんですけど
その心配は杞憂でした。
とにかく明るくてエネルギーに溢れてる家族と
音楽が大好きで、コーラスと家族と仕事、勉強
そして恋に全力で向かう主人公が
ユーモアを交えながらキラキラと輝いてました
音楽の指導者のV先生がまた素敵
ボブディランの声をデビットボウイは
砂と糊みたいだと言ったけれど、大切なのは
何を伝えられるかだ
とルビーに教えます。
『音楽』 がわからない家族を招いたコンサートで
ルビーは確かに何かを家族に伝えた。
それは空気感や熱のような形のないものだったけれど
家族の心を動かした
そこからラストにむけては
涙なしではみれません。
きっとこれからも繰り返しみるだろう一本
逆境に屈しない!! 家族の成長が素晴らしい。
いつも3人一緒で私だけ別だった
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