コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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さすがハリウッド
家族愛
歌唱指導の教師からバークレイ行きの話が出てきた時点で、結末は家族のためにバークレー行をあきらめるか、それとも自分の意志を貫き通してバークレイに行くのかが関心の中心になっていく。結果的には想定範囲内となるが、決め手となったのが、父親が彼女が歌っているときに喉に手を当てて、多分振動で彼女の歌声を感じとったのであろうが、いちばん感動したシーンであった。
涙ビダビダ
めっちゃ泣きました
最初から最後までお兄ちゃんが好きです(T . T)
他の家族は少なからずルビーに通訳として聴者との橋渡し役を期待している中、「家族の犠牲になるな」「俺たちは無力じゃない」とルビーの人生を尊重にし、自分たちを卑下せず強くいるお兄ちゃん…(T . T)(T . T)
耳が聞こえないから、という理由で漁を禁止になったシーンは最初は納得がいきませんでした。しかし後から考えてみると、緊急時の無線や他の船との衝突など安全面でも問題がありそうですし、他の人たちと違う、特別扱いをするのは逆に不平等なのではないかと感じました。
「無線は無視したらダメ」と同じ扱いをした上で、耳が聞こえないというハンディキャップに対応するために公的な制度(通訳ボランティアや無料で通訳を派遣できるサービスなど)が必要になるのではないかと思います。
ほかにも印象に残ったシーンとか考えさせられたシーンたくさんあるけど書ききれん〜〜〜トータル面白かったし歌と景色と人間美しすぎたそれだけでも価値がとてもあるみて〜〜〜
久しぶりに良い映画を見た。
音楽がとてもいい。爽やかに感動する映画。
2022アカデミー賞作品賞、脚色賞、助演男優賞を受賞。
遅ればせながら、やっと見ることができた。2014年のフランス語映画『エール!(フランス語版)』の英語リメイクであったことから、見るのを先送りにしていた。が、爽やかに感動する映画であった。ただ、下ネタが多いのでご注意を。
主人公(エミリア・ジョーンズ)が合唱部に入ると聞いて日本のクラシック的な合唱部かなと思いきや、ソウルフルな歌が続く。音楽教師はメキシコ出身でとてもハイテンションでポジティブ。彼女の才能を見抜いて熱く指導する。実際に役者もメキシコ出身のエウヘニオ・デルベス。スペイン語的な英語もいい。歌うことの基礎と厳しさを伝えてくれた。
印象に残った曲は、原曲でいうと
You're All I Need To Get By
(マーヴィン・ゲイ & タミー・テレル)
Both Sides Now(ジョニ・ミッチェル)
私も若い頃に聞いた馴染みの曲を、若いエミリア・ジョーンズ & Ferdia Walsh-Peeloが歌う。これがいい感じに仕上がっている。何度か出てくるのもいい。
ろうあ者のファミリーに一人だけ聴覚を持って生まれた娘(エミリア・ジョーンズ)。彼女が生まれたことは両親にとって必ずしも喜ばしいことではなかった。兄もろうあ者であるが、妹が生まれる前までは家族三人で幸せだったと。
兄が将来の妹を思う気持ちと、ろうあ者でも無力ではないと兄は力強く前向きに生きようとする。
私には、この音楽教師と兄の後ろ盾が心に響いた。
ギャガ・アカデミー賞受賞作品特集上映で見る。
良いストーリー
離別
良い話だった。
自分以外は聴覚に障害のある家族。
彼女は家族と健常者を繋ぐ唯一の手段だった。
幼い頃から通訳を務め、思春期の女の子には訳し難い言葉も飛び交う。なかなかにハードな人生だ。
そんな特殊な環境下だが、彼女は普通の女子高生で、恋に落ちる。
「歌」に出会うプロセスが微笑ましい。
その歌が、彼女と家族を変えていく。
彼女の歌声は美しく、とても豊かだ。
だけど、その環境が彼女の才能を阻む。
それと同時に健常者ではないない者だちの苦悩も描かれる。父親はコンプレックスを抱いてるし、母親は保守的だ。兄貴は反骨精神の塊のようだ。
母親は「理解してもらえない」と嘆く。
家族でありながらも、それほどの溝があるのだろう。
彼女は自分の才能に背を向けて、家族の犠牲になっていくかなような展開に。
それに反発する兄は、おそらく自分が出来なかった事を出来るのにやらない妹が歯痒いのであろう。
発表会の夜に、娘の歌をどうにか聞こうとする父親に胸が締め付けられる。
彼女は結局、家族から巣立つ。
今は苦しくとも、お互いが自立していく為の試練でもある。必要ならばやるしかないのだ。
そこから新たな仕組みが出来上がる。
あいのうたなんて副題が付いてるけど、その歌は聞こえてはこない。発表会の時の無音のシーンに哀しくなってくる。賞賛される娘の歌声を聴く事が出来ないのだ。
こんなにもどかしい事などない。
彼女が世界的な歌い手になっても、その声を聴く事が出来ないのだ。
オーディションの時、手話を交えて歌う彼女はとてもとても素敵だった。
とあるシーンに息を飲む
本作は名作です。見たこと無い人は是非見てください。
とくに学校の発表会のシーンでは両親の視点になると”ある演出”が起きるのですが、そこに息を飲みました。
(ああ…今まで映画を見てきたけどこの人たちには世界がこう見えていたのか…)
と思い知らされました…
名作です。
愛情表現の多様性
いよいよ歌が聴ける!というシーンで無音になる演出には驚いた。普通に歌が聞こえれば感動の場面になるはずが、無音の演出により不安感が引き出される。そして、娘の歌を聴きたい、娘の歌を感じたい、と願う父の思いに感情移入させられる。
登場人物がそれぞれ、独自の手法で愛情表現しており対比が面白い。
聴こえる私が守らなきゃいけない
以前、仕事で手話を大勢の前でしなければいけない時があった。全くの経験が無いのに。
堪能な同僚に指導してもらい自分のパート分を必死に練習し、一応習得でき役目を果たせた。
その時、思っていたのは、
大勢の前でなく居られるならその方のところでやればいいのに、
不特定多数に対してなので、する必要性あるのかどうか、パフォーマンスでは⁉︎
など。
不得手だし、大勢の前で失敗したらとか消極的思考。
その後はする機会もなく。
もし、健聴者の誰もが母国語を話すように手話を習得していてそれが当たり前の世の中なら、
このお話のルビーは、もっと自由で肩に両親の期待がズッシリと乗る事もなくレッスンに遅刻もせずにいた筈だし、本作は生まれてはいなかったかも?
そんな世の中ではないので、本作はヒットした。
ただ、手話を身には付けていないが、代わるものがあった。
人々の心だ。
ルビーへの
父•母•兄の心、BFや先生の心、友人や保護者の心、そして、父と兄への漁師仲間の心。
多くの人の心がルビーを家族を温かく包み込む。そんな人々の温かい心たっぷりの作品だった。
『エール』と見比べましたが、どちらも良かった。ポーラとルビーが最後に歌う歌も。
[追記]
映画を観て良かった、とは思うが、
また別にこの作品がどうしろ、と訴えている訳ではないが、エンタメとして考えればいいのだが、何か心にそれでいいのか?と聞く声も聞こえそうで、しかし、多分、何もしないと思う。
わかり合えないのは障害のせい?
ルビー自身の物語と家族の事業の物語が重なり、交差しながらストーリーが進んでいく。
家族で唯一耳が聞こえるという立場上、ずっと自分を犠牲にしてきたルビー。やがてそれが音楽のレッスンにも影響しはじめる。せっかくマイルズと仲直り出来たのに父親の漁業が免許停止になってしまい……
正直、どこまでもルビーを頼り切りな母親は見ていてイライラした。音痴かもしれないとか、失敗したらかわいそうだとか言うけれど、結局頼れる娘がいなくなるのが困るからでしょ、と思いながら見ていた。だけど母娘が二人きりで話すシーンで、ルビーが「ダメな母親なのは耳のせいじゃない」と言ってのけたとき、この会話が出来るという時点でこの母娘はとても健全なのだとわかった。一方お兄ちゃんはルビーに頼り切ることに否定的で、それは親子でなく兄妹だからこその複雑な気持ちなんだろうなと思った。妹にばかり頼るのが情けないとか、自分を頼ってもらえないことのふがいなさとか、妹の将来を案ずるお兄ちゃんとしての優しさとか……そしてお父さん!一見チャラチャラして見えるけど、それはままならない現実を笑い飛ばす豪快さであり、娘を、家族を大事に思っている気持ちの表れのように見えた。だからコンサートの後のシーンがクるんですよね……
そのコンサートのシーンは、歌がポイントなはずの映画の中で、あえて無音にすることでどれだけルビーの歌がみんなの心をつかんだか、どれだけ両親の心が動かされているかを表現していてとてもよかった。もしかしたら、両親は聞こえないことに甘えていたのかもしれない。お兄ちゃんも、お前が生まれるまで家族は平和だったって言ってたし。家族、ひいては社会の中で異質であり続けることの苦悩が垣間見えた瞬間でもあった。
身体的なハンデ以外にも、人と人を隔てる障害っていくらでもあると思う。わかり合えないのは、その障害を言い訳にしているだけなのかもしれない。ルビーの喉に触れてその歌を感じたお父さんみたいに、わかろうとする姿勢を持つことの大切さを教えてもらったような気がする。
どちらが好きか分かれる作品
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