「すばらしかった」コーダ あいのうた 吉泉知彦さんの映画レビュー(感想・評価)
すばらしかった
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聾唖と音楽という相反する皮肉なテーマ設定なのだけど、受験の時の歌いながら手話をする場面で滂沱の涙。あの後、船にはお兄ちゃんの彼女が一緒に乗ってくれるのだろうか。手話ができて船にも強く、転職可能な人などそうそういなさそうだ。お兄ちゃんの彼女ならバーテンダーのバイトみたいだからすぐに転職してくれそう。
とにかく歌が素晴らしくて、歌と音楽が物語の中心にあってドラマを構成する。音楽映画でありながらさっぱり音楽が掛からないとか、音楽と関係ないところでドラマが展開するのとか本当に嫌なので、気持ちが良かった。
聾唖であるからこそむしろ手話で言葉が、健常者以上に豊かで、心がオープンで家族が暖かい。言葉以上にコミュニケーションしている感じすらある。音楽の先生も最高に素敵な人だ。
主人公は彼に対して心を閉ざす場面で、あんなに言ってくれているのにちょっとしつこすぎるのではないか。その分、和解する場面が素晴らしいのだけど。
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