「絵巻もの完結か⁇」デューン 砂の惑星 PART2 Movie Angelさんの映画レビュー(感想・評価)
絵巻もの完結か⁇
ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督した「ブレードランナー2049」
リドリー・スコットが監督を務めた「ブレードランナー」
共に人間の命と魂の神秘に焦点を当てた名作でした。
そのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が製作した映画であると知り、
俄然、観る気になったのですが、前作を観ておかなければと思い、アマゾンのプライムビデオで観たら、(夜中に観ていたせいもありますが)頭が回らず、正直言って話についていけない。これは本作も理解不可能かと、不安を抱えながらも映画館に足を運びました。
しかしながら、その不安は解消。前作を観ていない方にも状況設定がある程度分かる作りになっています。
① メシアへの兆し
主人公のポール・アトレイデスが砂漠の民フレメンの地に導かれるのですが、そこで予言された救世主として紹介されます。この時点ではフレメンは半信半疑で、ポール自身も否定します。
②メシアへノ道
ポールの母が「命の水」を飲むことにより、自分の出世の秘密を知り聖母(教母)としてのを役を演じ、ポールにはメシアの役を演じる事を迫ります。ポールは自分は戦士である事を主張し、これを拒否します。
③メシアの仮面
ポールも命の水を飲み、母の出世から自分に背負わされている運命を知り、メシアの仮面を被り、ある意味フレメンを利用し、宿敵ハルコネン男爵を殺し、最後は自分が皇帝の座につくことになります。
かいつまんで、内容を説明しましたが、話しが断然面白くなる理由は、ポールが母の出生の秘密を知り、ハルコネン男爵とポールの関係が明らかになり、ポールがメシアではなく鬼人と化す、終盤のストーリー展開にあります。
もちろん、鬼人となるまでの布石はテンポ良く描かれていて、
ポールが最後に戦う対マン勝負を絶頂へと押し上げてくれます。話の組み合わせ方に関しては「ブレードランナー2049」と同じく、最後に衝撃を与える手法は見事です。
鬼人となったポールが銀河をこれからどう納め、ポールは一体何者になるのか?観客に次回作を期待させる映画になっていますが、これも「ブレードランナー2049」と同じく続編は制作しないと監督は公言しているらしく残念ですが、壮大なスケールの映画が好きな方は感銘を受けるでしょう。