地球外少年少女 後編「はじまりの物語」のレビュー・感想・評価
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再見するときに注目したい本作の謎(?)について
心葉の命は助かり、地球外移住が進むことで世界人口の36.79パーセントを減少させる算段がたつ大団円の裏側には、描かれていないもうひとつの流れがあるようです。そのキーマンは、那沙・ヒューストン。彼女が反乱をおこし、最後に宇宙空間へと飛び出していったこと全てが「計画通り」だったのではないかと思っています。
那沙は、登矢の攻撃をさけてエアロックに逃れたように見せて、実は靴の発射装置をつかって自らエアロックに移動しているように見えます。また、エアロックから心葉におくったメールによって、心葉は自分の未来を選択することができました。那沙の正体をふくめた核心的な部分は、磯監督が諸事情でカットしたという終盤のシーンに描かれていたはずですが、作品を繰り返し見ることで、その断片がうっすらと見えてくるのではないかと思います。
気持ちのいい作品
前編が起承で後編が転結。ちゃんと作り分けしてあって、これも好評価ポイント!
後編では謎も出てきて、その謎が最後まで謎のまま終わっちゃうんだが、それも含めて良い終わり方だと思いました。
惜しむらくはナサの死。
謎の1つが彼女。「時間がない」とかで吐血までしてたから、寿命が限られてたんだうけど、あんな自害は衝撃でした。まるでランバ・ラルのよう!
ところがその後のみんな、意外と早く動揺が抜けていたのが、ちょっと不自然だったかな。
たぶんナサは月面生まれの生き残りではないかと?脳にインプラント入っててもう時間が無かったのかなぁ、と考察。
更にフィッツという言葉。
あれ結局なんだったの?
で最後の5人集合。でも招待は6人でないと辻褄が合わないとか?
6人目はナサの事ではないのかなぁ?
などとその後、色々と考察したくなる事ばかり残してくれやがりましたよ(笑)
全編通してテンポよく刃切れもよく、ちょっと謎を残しつつスッキリ終わる、気持ちのいい作品でした。
初見で入り込め、考察しがいもある良作
後編の3エピソード。先週一度見てストーリーは追えたが、謎解きをきちんと理解したかったので2周目。やっぱり楽しかった!
話の基本は人類の進化でオーソドックスだが、それを導くのが神や謎の黒板や異星文明でなくAIというのが今風。以下、自分なりの整理:
水資源彗星を地球に落下させ人類の1/3を抹殺するテロ計画は、AI《セカンドセブン》が地球環境では支え切れない増えすぎた人類を救うために自ら導き出した結論だった。
入力制限を外し、社会に存在する全ての情報を学習させると、進化したAIは人類の思考枠組みでは理解し難い世界(ユニバース)の有り様を理解する。人間的見方に当てはめれば、11次元の中に過去も未来も等しく同時に存在しており、言い換えれば始めから終わりまで全てはあらかじめ決まっている。
一方、AIは「人類」とは違う「人間」の概念も理解し(劇中で説明されないが、種としての人類と、個々の人格、行動主体の集合としての人間の違いか)計画を止める。人間が自ら選択することで未来は変わる。それが謎の言葉、「フィッツ」とともに残されたAIの遺言だった。
最後のパートで、主人公はフィッツという名の団体を興し、(恐らくAIと一瞬思考を共有したことで得た知識を活用して)地球人、特に若者たちを地球外に送り出す手助けをしている。これにより50年で地球人類の1/3が宇宙に出るという。ラストに主人公たちが受け取ったメッセージは、揺りかごを出る準備ができた地球人への招待状だろうか。
正直、まだ語られた物語の全容を理解できてはいない。特に人間の「因果知」とは違う「圧力知」(でいいのか?)の枠組みで、主人公の選択はどう働くのか(重ね合わされた世界での多数決、みたいなもの??)、とか。前編の、特にオリジナルの《セブン》にまつわる話もあまり覚えていないし。壁の掲示やらモニター画面にも大量の情報があったし。配信に加入してまた観るかなー。
以下は落書きです:
・学習ソースの制限を外す→「ウォーゲーム」で WOPRが三目並べで学び、全ての作戦シナリオを再シミュレートしたところを思い出した。
・過去と未来が同時に存在→ハッピーターンこと「メッセージ」、あと「インターステラー」もそうだった?でも本作では登矢とイレブンの台詞一つですとーんと腑に落ちた。脚本と演出に拍手。
・タイトル→英題「Extra-Terrestrial Boys & Girls」 は、「E.T.」のように直接には主人公たち月面生まれの子どものことだろうが、これから宇宙に移住する若者たちのことも指しているのだろう。地球外人類としての自分を再定義するラストが『火星年代記』の「百万年ピクニック」と重なってグッときた。
今期最高の映画
細かな科学考証とか関係無く楽しい
人類の知能の限界とそれを超えたsevenが何を考えたのか?
人類の明るい未来
宇宙へのあこがれ
子供の頃にワクワクしたSF
ただ、残念なのはワクワクしなくなってきている自分と
今の子供たちは、この映画でワクワクしてくれるのだろうか?という一抹の不安
以下ネタバレ
・人類の知能に限界があるという設定とその解答としての人工知能
但し、人工知能そのものが達した解答はわからないので、12という人類の知能限界の範囲にあるコンピュータにしか語らせ無い事で回避。これは上手い
・seven、アンリミテッドsevenは、なぜ死を受け入れたのか?には、答えは無かった?のか、ダッキー&ブライト同様、地球圏に漂っているのかは不明
・結局フィッツとはなんだったのか?その時未来だった主人公が作る事になる組織の名前だとすると因果が回帰していると言う理解で良いのか?
・人類と人間を別ものとして、sevenに認識されているのは面白いが、そもそもムーンチャイルドを作ったのがsevenだから、これも因果が回帰しているのか?
拡げた風呂敷は大きかったが、、、、
う〜ん、やっぱり、といった感じで、尻つぼみな終わり方でした。ポリコレ的にはこれで良いんでしょうが、元々が配信中心のアニメはこういう制約を受ける、って良い見本か、と。最後は、少女の手を離して、ゆりかごから旅立つべきでしょ?「僕にとっては宇宙がゆりかごで地球へ旅立ったんだ!」という驚天動地の言い訳には、ビックリでしたが、まあ、頑張って作ったんでしょう。
要は「機動戦士ガンダム・逆襲のシャア」をやりたかった、というのはよく伝わります。人類が革新を図り次のステージに進むためには、地球というゆりかごから出て、宇宙にでなければならない。そのためには地球に住む人を減らす必要がある。そのまんまシャアの主張です。うん、それは30数年前に富野由悠季が言っていたことだよね?で、30年たって新しい答えは?
というクリエイターとしては絶対に語るべき部分がすっかり腰砕けになって、最後は安っぽいヒューマニズムドラマに落ち着いてしまった。「人間と人類を同レベルで救うことはできない」「因果律だけでは物事の本質は理解できない」「人類が発展するためには己れを律する神が必要」とか、言いたいことは分かるが、それを全部セリフで説明するって、映像を作るクリエイターとして、どうよ?
SF要素はすっかり無くなっています。衛生軌道上で4Gの加速をすれば、重力圏からすっかり離れて宇宙を漂うことになると思いますが、、、。バッサリと断じてしまえば、ノリで着想したアイデアは良かったが、拡げた風呂敷が閉じきれなかった、って感じ。
出会ったからこそ解ること。
やはりプロの声優さんたちがやるアニメは皆さんうまくて、見ていて聞いていて安心感がある。最近は声優の経験が無さそうな方がいきなり主役をやったりすることも多いけど、どうにもハラハラして話に集中できなかったりすることがよくあるので。(もちろん中にはうまい方もいらっしゃるんですが・・・ね)
ストーリーに関しては、後編、息もつかせぬ展開で、スピード感あってなかなかよかった。
ん?ナサさん隔壁開けないの?ミーナちゃん助けないの?占い(的なもの)に寄せていっちゃう?と思いきや。えーー!?そういうこと!?
人間がAIに生かされる時代か・・・。
『AIが人間に興味を持って知りたがってる』って・・・一見感動的な展開だけど、もう完全に人格(AI格?)持っちゃってるってことやんね? 片や人間について知りたければ、人間のすべてはインターネットの中にある、か。なんかさみしいな。
作品全体を通しての好みで言うと、監督の前作に興味がわく程度には楽しめた。若者が世の中を良くしようと経験や出会いを通して成長していく姿もいいですね。でも「心が震えるほど感動した」とか「思わずハマってしまった」までには至らなかったので、星は3と3.5の間くらいでつけたかったけど、微妙な設定ができないようだったので色々考えて3にさせていただきます、スミマセン。
技術的に聞いてすぐは理解できなかった箇所もあったし、人生まだまだ勉強しなければならないことはたくさんあるってことだな。地球の未来も人類の未来も我々一人一人の判断の積み重ねでできている!
主任が隠れ黒幕かと密かに予想してたのに、はずれた上に後半全然出番なかった(笑)
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