「祖父もシベリア抑留者だった」ラーゲリより愛を込めて parsifalさんの映画レビュー(感想・評価)
祖父もシベリア抑留者だった
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見始めて、すぐに自分の母方の祖父もシベリア抑留者だったことを思い出した。確か3年ほどして帰国したが、骨と皮ばかりになってきた夫に祖母はびっくりしたっていっていた。
最後まで抑留されたのが、日ソ共同宣言までというのは初耳。12年は、あまりにも長く過酷だ。今のような防寒着が十分でない時代の肉体労働。
途中で、バタバタと倒れて帰らぬ者となった人も多かったと聞く。
二宮は、「硫黄島からの手紙」と同様、肩の力が抜けた人物を好演。達観したかのような表情、舌癌になって弱りゆく姿などでの演技力が光った。北川景子は、あの時代には、ちょっと光過ぎている感じもあったが、凛とした女性を演じきった。安田顕、松坂桃李、桐谷健太、中嶋健人もそれぞれ良かった。
史実に基づいて小説化され、映画化までされたストーリー。過酷な状況下でも人間として大切なこと、希望、信念、思いやり、真心を忘れずに生きようとした山本と、それに感化されて生きることに希望を持ち、過酷な抑留生活を乗り切った兵士たち。実話の持つ力は、やはりズシンとくる。
こういう話を見聞きすると、日本人であることに誇りを感じる。
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