「大した人物がいたものだ」ラーゲリより愛を込めて てつさんの映画レビュー(感想・評価)
大した人物がいたものだ
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シベリア送りの車中で『愛しのクレメンタイン』を歌う姿に楽天性を感じ、仲間たちや家族にも影響を与えていく経過は良かった。ロシアが好きなはずなのに、と矛盾を指摘される場面は、なるほどと思った。ロシア語を解し、戦争終了後の抑留や軍秩序の継続の不当性を理解しながら、自分を陥れた上官への包容力には感嘆する。主人公を嫌っていた上官まで診察要求のストライキに参加し、遺言を覚えて家族に伝えるほどに感化力を強めたというのは大したものである。
ところで、映画の上映に先立って、たまたま隠岐西ノ島を訪ね、映画の上映予定と主人公の顕彰碑をみていたが、映画には西ノ島ではなく隠岐の島が出るのみだったのが、拍子抜けだった。
二宮和也氏が旧満州国を舞台とした別の作品にも出ていたような気がして調べてみると、『ラストレシピ』というのがあった。そういう縁もあったのかな。
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