「なぜか泣いてしまう!!」劇場版 おいしい給食 卒業 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
なぜか泣いてしまう!!
学校給食がこんなドラマになり、映画になり、
私たちの心に懐かしさや悲しさを思い出させる。
日本一給食を愛する中学高校教師・甘利田幸男(市川隼人)
まず給食を食べ始める合図の稷名子(きびなご)中学の校歌。
聞いてる甘利田先生・市川隼人のリアクション。
甘利田先生は人付き合いが下手で、孤独な人です。
だから校歌を聴きながら全身で喜びを現す、
上半身だけの体操が、悲しくて可笑しい。
そしてライバルの生徒・神野ゴウ(佐藤大志)
彼は給食メニューに甘利田の思い付かない予想外の
アレンジを加えるのだ。
甘利田のライバル心そして密やかな神野への尊敬。
たかが給食と侮るなかれ!!
この映画には郷愁や思い出。
甘酸っぱい学園生活の失敗や不幸や達成できなかった理想や後悔。
そんなネガティブな事柄が、実は人生を彩る忘れられない記憶となり、
後悔すら大事な人生のパーツだと、思い知らせてくれる。
甘利田先生は決して平坦な教員生活を歩んでいる訳ではない。
彼の給食好きが時に嫌われて、転勤されること多数。
彼が美味しそうに幸せいっぱいに給食を頬張る姿。
それは生きることの悲しみを連想させるのだ。
それで私はなぜか感極まって泣いてしまう。
食べることも、
生きることも、
なぜか悲しい。
だがそれでも「おいしい給食」は、
美しいドラマで、
人生そのものだ。
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